トマトジュース

トマト搾りたての真っ赤なトマトジュース。

疲労回復や便秘解消に効果がありそうなのは勿論のこと、「リコピン含有食品なので、がん予防に良い」というのは周知の事実です。

ですが、好き嫌いの分かれる食品であることも確かです。

レモンを少量搾ったり、タバスコを少量垂らせば、味に変化がついて飲み易くなりますが、やはりトマトジュース単体では飲みにくい。

体に良いのはわかっているが……

そんな方にお勧めなのが、今話題のトマト酢です。

現代社会においての空前絶後の健康ブーム。

超高齢化社会に突入必至の日本では、「健康で長生きすること」が、溌剌とした人生を最後まで走りきるための必須条件ともいえます。

人気情報番組で、「この食べ物で膝の痛みが軽減」、「あの食べ物が脂肪燃焼に最適」などと謳われると、「それ! 先手必勝!」とばかりに皆が走っていって買い込み、あっという間にスーパーや小売店からその食品が売り切れる、という有様です。

そんな中、いつも話題に上がるものとして「酢」の効能が挙げられます。

私たちの食卓にも馴染み深く、酢を使うことで肉料理の旨味を引き出して柔らかくしたり、簡単に調理できる「酢の物」には、食欲増進作用がありますよね。

酢は、確かに体に良いものとして長年親しまれてきたのです。

黒酢、米酢、穀物酢、トマト酢……今、まさに体に良いといわれている酢の種類ですが、

「えっ、トマト酢って何?」

と首を傾げる方のために、トマト酢について説明していきたいと思います。

トマト酢を摂取することで、どのような効能が期待できるのか、また、トマト酢の作り方や、国民病ともいわれている高血圧には効果があるのか、についてもご紹介したいと思います。

 

トマト酢とは?

トマト酢トマト酢とは、トマトと酢を合わせた物です。

トマトと酢を合わせて摂ることで、酢のみでは補えない栄養素(カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類や、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2などのビタミン類)を補えます。

更に、酢を入れることでトマトジュース本来のどろっとした舌触りが無くなるので、さっぱりとした飲み口で召し上がれます。

販売されているトマト酢は、清涼飲料水扱いで、原材料が醸造酢と表示されています。

一日一本飲み切りタイプで販売されているものはそのまま美味しく召し上がれますが、どうしても飲みにくい場合は、牛乳やりんごジュースなどと一緒に飲んでも良いでしょう。

但し、空腹時に飲まないことに注意することと、胃腸が弱い人にはお勧めできません。

 

トマト酢の栄養について

トマト「トマトが赤くなると医者が青くなる」と諺にもあるように、トマトの実は青から徐々に赤くなり、完熟するほど甘く美味しくなります。

太陽の下で真っ赤に熟れたトマトには、たくさんのリコピンが含まれています。

リコピンには強力な抗酸化作用があり、細胞を傷つける活性酸素を除去する働きがあるのです。

活性酸素が細胞膜やDNAを傷つけるとガン細胞ができますが、それを防ぐ役割を果たしてくれるのがリコピンです。

トマトにはビタミン類や、食物繊維が豊富に含まれています。

  • リコピン
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • 亜鉛
  • セレンなどのミネラル類
  • ビタミンA(カロテン)
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンC
  • ビタミンE

米酢一方、酢の構成要素は、酢酸、有機酸(乳酸、クエン酸など)、アミノ酸(リジンなどの必須アミノ酸など)で、便秘の改善や疲労回復、食欲増進作用や内臓脂肪減少及び高血圧抑制作用、血中脂質の低下、有機酸に含まれる酢酸により胃酸の分泌を促す、など様々な効能が挙げられています。

(体に良いトマトの栄養素)+(体に良い酢の構成要素)の合わせ業。

これは、健康促進効果が期待できますよね。

 

トマト酢の効能・効果

トマト単体、酢単体での効能を見てきました。

それでは、トマト酢に溶け込んでいる様々な栄養成分は、どのような効能や効果をもたらすのでしょう。

ここでは、トマト酢の効能や効果をご紹介したいと思います。

 

安眠効果

トマトはGABA(アミノ酸の一種)の含有量が多く、GABAを100g摂ればリラックス効果が得られ、就寝時におけるスムーズな睡眠への移行や、上質な睡眠を得られると言われています。

 

冷え性の改善

冷え性酢に含まれる酢酸とクエン酸が冷え性の改善に効果があると言われています。

酢酸が体内に吸収されると、血管を拡張させて血液の流れを促進します。

血流が良くなることで、体の隅々にまで血液が巡り、冷え性が改善されるのです。

クエン酸は腎機能を整える働きがあり、やはり血流を良くするので冷え性の改善が見込まれます。

 

疲労回復

酢に含まれる酢酸が体内に入ることでクエン酸の働きをし、疲労の原因物質と言われる血中乳酸の解消を促進します。

そのことから、疲労回復効果があるとされています。

 

むくみ改善

トマトに多く含まれるカリウムには、摂取すると、体内の余分な塩分を尿として水分と一緒に排出してくれる作用があります。

むくみの改善効果が期待できます。

 

アンチエイジング効果

リコピンは、体内細胞の錆びつきの原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用に優れています。

いわずと知れたビタミンCはシミやソバカスの改善に効果あり。

ビタミンEは若返りビタミンとも言われ、やはり、老化の原因となる活性酸素を除去したり、保湿効果、メラニンの色素沈着防止や血液の流れを良くしたりします。

 

トマト酢は高血圧解消に効果があるのか?

高血圧高血圧には、大きく分けて2タイプがあります。

約90%が、原因不明の本態性高血圧と呼ばれるタイプ、あとの約10%が、何らかの要因が引き金となって高血圧になっている二次性高血圧のタイプです。

90%を占める本態性高血圧は、生活習慣の乱れや加齢などが関連して起きるとされます。

高血圧自体がすぐに深刻な事態を招く病ではないと考えられていますが、軽い頭痛や頭重感、体のだるさを覚える、といったことはよくあります。

ただの倦怠感や疲労感だと決めつけて高血圧を軽視したために、意識障害や痙攣、呼吸困難などを起こし、致命的なダメージを受けるという可能性もあります。

生活習慣を見直すことで高血圧を予防しましょう。

では、高血圧予防に、トマト酢が良いのでしょうか。

確かに、トマト自体には血圧を低減させる成分が多く含まれており、新鮮で完熟したトマトを一日一個食べることで、高血圧の予防になると言われています。

酢に含まれる酢酸が体内に入り、クエン酸の役割を果たすことで血流が良くなるので、どろどろ血液が引き起こす血栓も予防できそうです。

一日一個、完熟トマトを必ず食べられる人は限られていると思いますので、その代わりにトマト酢を活用することができますよね。

ただ、これは飽くまでも予防措置であり、実際に高血圧症で悩んでいる方は「トマト酢」による高血圧改善策に多大な期待を寄せず、適切な治療と、病院から処方される薬を服用してください。

 

トマト酢の作り方

酢トマト酢は市販されているものを利用する以外にも、自宅で簡単に作れます。

トマトと砂糖を水に入れ、鍋で煮たたせて粗熱をとった後、酢とトマトを入れて漬け込むという方法もあります。

しかし、最も簡単に作るなら市販のトマトジュースと酢を利用してください。

トマトジュースをコップに150ml注ぎ、酢を大さじ一杯加えるだけの手間です。

お手軽で、すぐに作ることができます。

なお、最初から高血圧予防の目的に絞ってトマト酢を作るのであれば、トマトジュースは無塩のものを選んでください。

 

トマト酢の口コミ

トマト酢を飲んだ方の口コミをみていきましょう。

  • 「朝が苦手だったが、楽に起きられるようになった」
  • 「体調がよくなった」
  • 「酸っぱすぎて飲めない」
  • 「舌がヒリヒリする」
  • 「胃がもたれる」
  • 「砂糖やはちみつなどの甘味を混ぜても、ダイエット効果があるのだろうか」

などトマト酢を続けて飲むには少しためらうような口コミもありました。

前述した通り、胃腸の弱い方は「トマト酢」というよりも、「酢を飲む」ということ自体、お勧めできません。

毎日続けると、胃壁や食道が傷つくことも考えられます。

また、胃腸が丈夫な方でも、空腹時の飲用や大量飲用は避けましょう。

濃度が濃いなと感じたら、口中や食道、胃の中が荒れてしまうのを防ぐためにも、希釈すして飲用するなどの工夫をしましょう。

異常を感じたら、即、飲むのを止める決断も大事です。

また、寝る前に酢を飲んでそのまま寝てはいけません。

歯に、酸が長時間付着している状態を作ることで、歯が溶けてしまう「酸蝕歯」になるかもしれません。

酸を口に長い間含んでいるのもやめましょう。

或る情報番組で、実験用に牛の歯を用意し、その上に酢を垂らして経過をみたところ……

1時間後には、歯の表面の組織が溶かされてしまう酸蝕歯を引き起こしました。

飲んだ後、そのまま寝ても構わない飲み物は「水」、「茶」、「無糖コーヒー」だけだということです。

 

トマト酢のお勧めレシピ

トマト酢の作り方は、市販のトマトジュースと酢を合わせるのが最も簡単な方法なのですが、ここで飲み易さを一番に考えたお勧めレシピをご紹介します。

 

トマトビネガーサワー

トマトビネガーサワー

リンゴジュース、トマトジュース(無塩)、炭酸水、リンゴ酢、黒酢、はちみつ、氷を入れて混ぜたら完成です。

参考URL: http://cookpad.com/recipe/3801381

 

トマトビネガードリンク

トマトビネガードリンク

密閉した瓶に氷砂糖と適宜切ったトマトを交互に入れて、きび酢を入れて蓋をし、5日ほど冷蔵庫に保存すれば出来上がりです。

飲む時は水100mlにトマト酢大さじ2、氷50gを入れましょう。

参考URL: http://cookpad.com/recipe/3999172

 

クセになるトマト酢

クセになるトマト酢

トマトをザックリと切って、フライパンで水分が出るまで炒めてください。

水分が出て来たら塩をひとつまみ入れて火を止めましょう。

その後、ひと肌くらいまで冷ましたら、ミキサーに入れ、酢、砂糖を入れて撹拌します。

参考URL: http://cookpad.com/recipe/3335016

 

トマト酢の効能~高血圧に効果があるの?~作り方レシピ まとめ

「トマト酢」は食欲増進効果、内臓脂肪の減少、血圧降下などに有効だと考えられます。

健やかで活力のある体作りを目指したいですよね。

ちょっとしたきっかけで「トマト酢」を飲み始め、その結果が健康促進や美容力アップに繋がれば、まさに言うことなしです。

急激な運動をしても一日では痩せないのと同じように、健康な体を作るためには、こつこつと体に良いものを毎日摂取していくことが大事です。

そんな時、不足分の栄養を補う意味でも、食事のお供に「トマト酢」をさりげなく加えてみる、というのはいかがでしょうか。

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