タンザニアコーヒーの歴史
アフリカ大陸の東部にあるタンザニアで、コーヒーの栽培が始まったのは1890年代だと言われています。
コーヒー栽培のきっかけとなるのは、カトリック教であることが多いのですが、タンザニアも例にもれず、宣教師の手によってコーヒーノキが持ち込まれています。
その後、ドイツ領時代にプランテーションが始まりますが、気候が合わず頓挫します。
何とか改良を続け、1914年にようやく200万本を超えるプランテーションが実現しました。
しかし、世界的な知名度はまだ低く、イエメンからモカブランドとして流通していました。
現在は、約40万の小規模農家がコーヒー栽培に従事しています。
生産品のほとんどは輸出され、タンザニアが外貨を稼ぐための貴重な収入源となっています。
タンザニアのコーヒー豆の品種と銘柄
タンザニアで栽培されるコーヒー豆の品種は、約8割がアラビカ種、約2割がロブスタ種となっています。
タンザニアコーヒーの銘柄で最も知られているのは、「キリマンジャロ」ではないでしょうか。
アフリカ最高峰のキリマンジャロ山の麓で栽培されている豆で、タンザニアコーヒーの別名として使用されることもあります。
キリマンジャロ
標高1,500~2,000mで栽培される豆で、独特の風味を持ちます。
最大の特徴は、良質な酸味と甘酸っぱい香りです。
雑味が少なく、スッキリとした飲み口が楽しめますよ。
ヘミングウェイの「キリマンジャロの雪」のヒットがきっかけとなり、日本でブレイクしました。
タンザニアのコーヒー豆の処理法
タンザニアのコーヒー豆の処理法は、乾燥式と水洗式の「ウォッシュド」の2つがあります。
乾燥式は、水資源が少ないアフリカの気候に適した方法ですが、品質にばらつきが出やすいというデメリットがあります。
水洗式の場合は機械を利用するため、品質が安定しています。
キリマンジャロは、水洗式で処理されたアラビカ種でなければいけません。
タンザニアのコーヒー豆の等級付け
タンザニアのコーヒー豆は、大きさと欠点豆の数に応じて評価されます。
「AA・A・AB・C・E」の6段階に分類され、最上級はスクリーンサイズ18以上のAAです。
タンザニアのコーヒー豆の味と焙煎法
やや強い酸味が特徴のタンザニアのコーヒー豆は、酸味好きな方から圧倒的な支持を得ています。
豆本来の味わいを大切にするのであれば中深焙煎がおすすめです。
重厚な苦味を全面に出したい場合は、深焙煎が良いですね。