現役市長の死去~長崎市長射殺事件~

神奈川県茅ケ崎市の服部信明市長は、地域社会の発展を考える奉仕活動を行っている茅ヶ崎湘南ロータリークラブの例会に公務で出席していたところ、講演後の質疑応答の際に呂律が回らなくなり、その場にしゃがみ込んだといいます。

例会関係者が救急車を呼び、病院に搬送されましたが、脳の広範囲に出血がみられ、そのまま意識が戻らないまま死亡しました。
服部信明市長は57歳。
現役市長が亡くなるという事態となった。

このように現役市長が亡くなるということは過去にもありました。

 

市民が動揺する現役市長の死去

  • 岡山県新見市 石垣正夫市長 山中で倒れ、脳挫傷により死去
  • 香川県三豊市 横山忠始市長 肺がんのため死去
  • 静岡県沼津市 大沼明穂市長 自宅寝室で倒れ、脳出血により死去
  • 北海道北見市 桜田真人市長 自殺により死去

高齢でお亡くなりになることもありますが、特筆すべきは北海道北見市の桜田真人市長の自殺です。
桜田真人市長は、自宅で首を吊った状態で発見され、遺書とも取れる書置きがあったため、警察に自殺と断定されました。

市議会では対立もありましたが、桜田真人市長は「誰とも会いたくない」などとほのめかすなど、疲れた様子だったといいます。
病気や事故以外にもこういった心の病でなくなる市長もいたことから市長という職の過酷な勤務状態が明らかにもなったといえます。

 

長崎市長射殺事件

現役市長の死去としては考えられない殺人事件も起こっています。

2007年、長崎市の伊藤一長市長は3選を果たし、4選目を目指して選挙運動をしていました。
伊藤一長市長の選挙事務所では記者たちと会見を開く予定だったが、突然乱入してきた男に銃撃されるという事件が起こりました。

伊藤一長市長を襲った銃弾は背後から2発、背中に命中し、救急車で搬送されるも大量出血のため死亡しました。

伊藤一長市長を狙ったのは山口組系水心会という暴力団の会長代行であった城尾哲弥容疑者。
城尾哲弥容疑者は銃撃した現場で通行人に取り押さえられ、警察官に現行犯で逮捕されました。

城尾哲弥容疑者は、市が発注する公共工事の利害を巡って伊藤一長市長を恨んでいたといいます。
道路工事現場で事故を起こした際に車両保険が支払われなかったために市長を恨むこととなったとも報道されていますが、動機には不明な点があったようです。

現役市長の銃撃事件というのはめったにあるものではありませんが、恨みにより事件に巻き込まれることもありました。

 

何らかの理由で現役市長が死去した場合、通例では公務を副市長が務めることとなります。
副市長が代行することで公務に支障がないとはいえ、現役市長の死去というのは少なからず市民にも動揺があって当然ともいえるでしょう。

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