散骨される麻原彰晃遺骨と四女の意思~政府が危険を回避した理由~

オウム真理教の元代表麻原彰晃(本名:松本智津夫)の遺骨を海に散骨する方針が決まったようです。
死刑が執行された松本智津夫の遺骨を巡る争奪戦が妻と四女の間で繰り広げられていましたが、政府の散骨の提案に四女が同意したということですね。
皆さんもご存知のように松本智津夫氏は麻原彰晃と名乗りオウム真理教の教祖として地下鉄サリン事件など数々の事件に関与したことで死刑となりました。
さて、突然飛び出してきた散骨の話のように思えますが、実は死刑を執行する前から散骨の案はあったと思われます。

麻原彰晃の遺骨

遺骨イメージ死刑が執行された後、東京拘置所で麻原彰晃の遺体を保管していますが、火葬後の遺骨について争奪戦が勃発していました。
なぜ、麻原彰晃の遺骨が重要かというと、麻原彰晃はオウム真理教の教祖だったということがきわめて大きな理由です。
麻原彰晃の遺骨が教祖と崇める者の手に渡ると神格化され、再び事件を引き起こす巨大な組織となる可能性があります。
オウム真理教の残党はまだいるようで、彼らの手に渡したくないというのが政府の本音だったといえます。

遺骨争奪戦の発端となった麻原の妻は、一部メディアではオウム真理教の後継団体である「アレフ」と繋がっているとの見方もあり、彼らに遺骨が渡ることを政府が危険視するのも当然でしょう。

遺骨の行き先と危険性

死刑囚の遺体の引渡しは本人の意思が優先され、最期の言葉として報告書に記録されます。
麻原彰晃の最後の言葉は四女に遺骨を渡すと意思表示したと記録されたようですが、定かではありません。
意思表示をしたのかどうかはともかく、遺骨の安置場所によっては問題が起こりえることは誰でもわかります。

もし、遺骨を埋葬すると、そこが信者の聖地になってしまうでしょう。
神格化されることから遺骨を盗む者が現れないとも限りませんから、24時間体制で監視する必要がでてきます。

オウム真理教関連の教団とは完全に縁を切っているといわれる四女の手に渡っても危険の回避にはなりません。
今度は四女が狙われる危険性も無いとはいえないのですから。

海へ散骨する提案

麻原彰晃の四女は教団と縁を切っていることから、話のわかる人だったのかもしれません。
なぜなら、政府、そして警察からしてみればトラブルの原因となりかねない麻原教祖の遺骨を海へ散骨すれば危険の回避に繋がるからです。
面倒が起こる原因をなくすという「海へ散骨したらどうか」という政府の提案に麻原の四女が同意したと考えてもおかしくはないですね。

散骨は違法ではない

海散骨は違法だと思っている人は多いと思います。
私もそう思っていましたから。
しかし、実際には粉骨していれば散骨は違法ではありません。
ただし、合法とも言えないグレーゾーンであるのは確かです。

死体損壊や埋葬に関する法律はありますが、あくまで埋葬は墓地以外の区域に行ってはならないという埋葬に関するものです。
そもそも埋葬しない場合は、個人の節度により規制の対象にはならないというのが現在の法律です。

法的規制をしないのは宗教的なこともあります。
また、埋葬地を限定してしまえば埋葬区域のない地域は新たに埋葬地を建設しなければなりませんので、グレーゾーンとなっているのでしょう。

散骨される麻原彰晃遺骨と四女の想い~政府が危険を回避した理由~ まとめ

元オウム真理教教祖、麻原彰晃の遺骨が海に散骨されるというのは最善の策かもしれませんね。
後になって考えてみれば、もっと他に良い方法があったのかもしれません。
信者にとってはある意味偉大な教祖ですから、遺骨の行き先には最も注意をはらうべきかと思います。

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