温活

暑い夏に耐えるしかなかった時代は過ぎさり、いまや暑さで困ることは少なくなっています。
エアコンのスイッチを入れ、冷蔵庫で冷やされたドリンクや、冷たいアイスを堪能できますね。
外からも内からも、身体を冷やすことが可能になった現代、人の平均体温は下がってしまいました。
体温の低下が招く影響と、「温活」という対処法をご紹介します。

 

日本人の平均体温は36.89℃

日本人の平均体温は、36.89℃だと言われています。
しかし、このデータは、1950年代に計測されたものです。
エアコンや冷蔵庫が、オフィスや一般家庭に普及しはじめる前のデータとなっています。

とある医療機器メーカーが、2008年に調査を行ったところ、36.14℃というデータが得られました。
これは、たった50年ほどの間に、1℃近くも平均体温が下がったことを示しています。

平均体温

 

体温が1℃低下することの影響は

体温の1℃というのは、ごくわずかな差と思えるかもしれません。
しかし、発熱のときの体温に置き換えると、38℃と37℃では、かなり違うことが分かります。
体温が1℃変わるということは、思っていた以上に、身体に影響を与えるてしまうようです。

体温が1℃低下することの影響

  • 身体の代謝が10~20%低下する
  • 抵抗力・免疫力が30%以上も落ちる
  • 血流が滞り、栄養や酸素が全身に回らなくなる
  • 老廃物の排出が進まなくなり、老化が進む
  • 病気のリスクが高まる
  • 生理痛や不妊の原因となる

 

「温活」で体温の低下に対処する

「温活」とは、適正な体温がキープできるよう、身体を温める活動のことです。
体温の低下により、健康トラブルが生じるなら、もとに戻せば良いということですね。
では、どのような方法で、「温活」に取り組めば良いのでしょうか?
身体の外側と内側からできるアプローチをまとめてみました。

外側からできる「温活」

足湯外側から身体を温める「温活」をするなら、「首・手首・足首」の三ヶ所を重点的に温めるようにしましょう。
血液を運ぶための動脈が通っており、服に覆われず露出していることが多い部分です。
外出先で寒いと感じたら、マフラーやアームウォーマー、レッグウォーマーなどを使って温まるようにしましょう。

家の中でじっとしているときは、カイロや湯たんぽなどを活用して、温めると良いでしょう。
「腰・お尻・お腹・ふくらはぎ・二の腕」あたりに当てるようにすると、効率よく温まります。
寝るときも、足元に湯たんぽを入れておくことをおすすめします。

また、血行の促進が期待できるお風呂は、外せない活動です。
簡単にシャワーだけで済ませたい日もあるかもしれませんが、「温活」を視野に入れるなら、38℃ほどのお風呂で半身浴をするのが効果的です。
ゆったりと湯船に浸かると、リラックスできるうえに、寒さで縮んでいた血管がゆるんで血流もよくなります。

冷水が使える時期になったら、42℃のお湯で3分間の半身浴をしたあとに、手足に冷水を10秒ほどあてる「温冷交代浴」にも挑戦してみましょう。
5回ほど繰り返すだけで、温活の手助けになります。

内側からできる「温活」

生姜紅茶内側からできる「温活」といえば、飲み物や食べ物を利用したものですね。
基礎体温を上げるには、沸騰させたお湯を50℃まで冷ました、白湯を飲むのが効果的です。
朝起きたら、100mlほどの白湯を飲んで、温活を進めましょう。

休憩時間などに飲むホットドリンク類は、コーヒーは避けましょう。
カフェインが交感神経を刺激してしまいます。
お茶を呑みたい場合、緑茶よりも紅茶や烏龍茶がおすすめです。
発酵させたお茶は、身体を温める効果をアップします。

食事では、身体を冷やす作用があるものは、避けるようにしましょう。
これは、食べ物そのものが冷たいわけではなく、口にすることで身体を冷やす効果を発揮するものです。
例えば、白砂糖や日本酒以外のアルコール飲料、清涼飲料水、完熟していないフルーツなどが該当します。
食品添加物が多いものや、タバコにも注意が必要です。

逆に、身体を温める食べ物としては、冬に旬を迎える野菜を積極的に摂ると良いでしょう。
夏が旬の野菜は、身体を冷やすものが多いのですが、加熱調理すれば大丈夫です。
また、ショウガやニンニクなどは、身体を温める食材として有名なので、積極的に摂っていきたいですね。

筋トレで「温活」

筋トレ身体につく筋肉の量が増えると、熱が発生しやすくなります。
家の中でできる、簡単なヨガやストレッチでも良いので、継続できる運動をしていきましょう。
とくに、ヨガのような深い呼吸を心がけることで、自律神経を整えることができます。

会社に出勤する場合は、階段を多く使うように心がけたり、いつもより歩幅を大きくとって歩いたりするだけでも効果が見込めます。
ほんのちょっとの工夫で、筋トレができるので、日常的に取り入れられることから始めてみましょう。

ちなみに、本格的に筋肉量を増やしたいのであれば、ジムに通うのが一番です。
身体への負担が少なく、温活に適している運動は、ウォーキングやジョギングなどです。

 

温活で老化に立ち向かう ~たった1℃で大きく変わる!~ まとめ

たった1℃の変化で、身体に大きな影響を与える体温。
なんだか身体の調子が悪いと感じたら、まずは体温を測ってみると良いかもしれません。
36.89℃を下回っているようであれば、温活を始めることも視野に入れてみましょう。

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