おにぎりの日というのがあります。
おにぎりというのは、みなさんご存知の通り、白飯を手で握ったものですが、弥生時代中期にすでに存在していたといいます。
最古のおにぎりの存在は、昭和62年(1987)に石川県の杉谷チャノバケケ遺跡の発掘をしていたところ、竪穴式住居跡から「おにぎりの化石」が発見されました。
この「おにぎりの化石」日本最古のもので、炭化して黒い石のように見えるそうです。
これに由来して、杉谷チャノバタケ遺跡付近の町、石川県鹿西町(ろくせいまち=現在の中能登町)は、「おにぎりの里」と呼ばれるようになり、まちおこしの一環として「おにぎりの日」を制定しました。
おにぎりの日
おにぎりの日は、三重県が昭和53年(1978)に制定した「米食の日」を基に制定されました。
「米食の日」は米の消費を拡大するために制定された記念日で、「米」の字を分解すると「十」と「八」になることから毎月18日を「米食の日」としました。
この18日の「米食の日」と「最古のおにぎりの化石」が発見された当時の石川県鹿西町の「鹿西(ろくせい)」の「ろく=6」を月にし、6月18日を「おにぎりの日」と制定しました。
三重県制定の「米食の日」が米の販売促進という目的に対し、石川県制定の「おにぎりの日」は町おこしを主にしており、目的が全く違うのが面白いですね。
おむすびの日
また、「おにぎり」と「おむすび」の違いはなんなんだと言いたいところですが、1月17日は「おむすびの日」です。
これは、兵庫県に事務局を置く「ごはんを食べよう国民運動推進協議会」が平成12年(2000)に「おむすびの温かい心の象徴」として制定されました。
「おむすびの温かい心の象徴」とあるように、これには阪神淡路大震災が深く関わっています。
阪神淡路大震災での被害の中心部であった兵庫県の被災地に「おむすび」を届けられたことから「温かい心」の記念日としています。
「おにぎりの日」ではなく「おむすびの日」とした理由は、被災後に「人と人との心を結ぶ」ということから「おむすびの日」としてそうです。
おにぎりの日、米食の日、おむすびの日と「米」に関わることは同じなれど、違った目的の記念日になっているところが地域性もあり面白いと感じました。