レタス(学名:Lactuca sativa)はキク科アキノノゲシ属の一年草または二年草で、原産地は地中海沿岸、西アジアです。
一般的には結球する玉レタスの品種を指しており、栄養価は高くありませんが、適度にバランスがとれた食材のため、相性の良い食材(豆類やナッツ、豚肉やキノコ等)と組み合わせて調理することで、他の食材の味を引き立ててくれます。
やはり、レタスはなんといっても生で食べるのが一番!
サラダやハンバーガー、タコスなどに使う生レタスのパリパリッとした食感が、いちだんと食欲をそそります。
欧米では生食するのが定番ですが、フランスではソテーにすることもあるそうです。
紀元前2500年頃の古代エジプトの遺跡に、レタスを栽培している様子が描かれています。
但し、現在の玉レタスではなく、ステムレタスに近い品種だったようです。
日本には、平安時代に中国から伝来したといわれています。
「サラダレタスに、軽い鎮静作用や催眠促進効果がある」というのは俗説の域を出ません。
催眠成分「ラクチュコピクリン」という成分が僅かながらも含まれているので、こうした俗説がまかり通っているわけですが、実際、催眠効果のあるのは「ワイルドレタス」であり、サラダにするレタスと全く異なる菊のような姿形をしています。
「サラダレタス」を食べて催眠促進効果を狙うのであれば、かなり大量に食べなければ効果は期待できないでしょう。
一方の「ワイルドレタス」には穏やかな催眠効果や鎮痛効果などの作用があります。
イングランドでよく見られ、19世紀頃まで鎮静剤として利用されていました。
ピーターラビットの絵本の中で、仔ウサギ達がレタスを食べ過ぎて眠くなってしまうシーンがありますが、仔ウサギ達が食べたのは野生種のレタスだったのでしょう。
食材データ
種類:葉菜類
旬の季節:夏
主な効能
ワイルドレタスによる鎮静作用、不眠解消。
サラダレタスでは、かなりの大量摂取が必須。
美肌・美白効果
止血効果
骨の健康維持効果
栄養成分
ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンCなどのビタミン類と、カリウム、ナトリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄などのミネラルを含有しています。
美容と健康維持に効くビタミンB群やビタミンCは言うまでもなく、美肌や美白効果をもたらしてくれます。
ビタミンの中では、特にビタミンKと葉酸の含有量が多いです。
ビタミンKは血液の凝固に関わる作用を持つため、別名「止血のビタミン」と呼ばれます。
また、カルシウムが骨に沈着するのを助けます。
葉酸は赤血球の形成を助けることから、別名「造血のビタミン」とも呼ばれます。
カリウムはむくみ予防に効き、カルシウムやマグネシウムも丈夫な骨を作るために働きます。
マグネシウムには酵素の働きを助け、エネルギーを活発に生み出し、血液循環を正常に保つ力があります。
新鮮なレタスを切った時に出る白い乳状の液体は、ポリフェノールの一種です。
サラダレタスにも催眠成分の「ラクチュコピクリン」という成分が僅かながらも含まれているため、精神安定や催眠作用があるという俗説があります。
前述しましたが、実際にそういった作用があることは「ワイルドレタス」には認められています。
ですが、「サラダレタス」では物凄く大量に食べなければ効果は期待できません。
「レタスは恋の炎を鎮める」という言い方がヨーロッパでされるそうですが、飽くまでも「洒落た表現だな~」ぐらいに受け取っておいた方が良さそうです。
漢方においては、「レタスは体を少し冷やす働きがあり、水毒改善の作用がある」とされています。
「熱感があっても尿量が少ない場合に用いる」とされます。
冷え性の人が大量に摂るべきではないと考えられています。
特徴
レタスとキャベツは間違いやすい、と言われますが、大きさや色や手触りや食感などから容易に見分けられます。
購入の際は、外側の葉が柔らかく、ほどよい重みを感じるものを選びましょう。
乾燥に弱いので、保存の際には気をつけましょう。
レタス自体は淡泊な味わいなので、ほかの緑黄色野菜やキノコ類、またはタンパク質を多く含む豚肉、ビタミンE含有量の多いナッツ類、食物繊維を含む海藻と一緒に食べることで、栄養値も栄養バランスもアップします。
サラダで食べれば、レタスのパリッとした小気味のよい食感が味わえます。
様々な味のドレッシングをかけて、味の変化を楽しみましょう。
レタスを炒めたり、スープにすれば、かさが減ります。
レタスをより多く食べたい方にはお勧めです。
種類
台湾、アメリカ、中国、韓国、オーストラリアなどが産地です。
国内では、長野県、茨城県、群馬県、兵庫県、長崎県などです。
玉レタス、グリーンリーフ、ロメインレタス(コスレタス)、サニーレタス、シルクレタス、ピンクロウスター、サラダ菜、ブーケレタス、グリーンオークリーフ(サラノバレタス)、フリルレタス、チマ・サンチュ、茎レタス(ステムレタス)などの種類があります。
レシピ
レタスチャーハン (レタス炒飯)
具材にレタスを使った炒飯。
シャキシャキ感を残すか、良く炒めてシンナリさせるかは、各々のお好みで。
レタススープ
レタスと卵のスープは定番とも言える組み合わせ。
トマトを加えても一味違って美味しい。
ダイエット中の方や、小腹が空いたときにもササッと作れてお勧めのレシピ。
レタス 淡泊な味わいが、組み合わせた食材の味を引き立てる まとめ
栄養価はそう高くありませんが、適度に栄養バランスがとれた食材。
レタス自体は淡泊な味わいのため、相性の良い食材と組み合わせて摂るのもお勧め。
適度なビタミン含有量とミネラル成分が、健康維持や美肌や美白に働きかけます。
ビタミンの中では、「止血のビタミン」とも呼ばれる「ビタミンK」と「造血のビタミン」と呼ばれる「葉酸」の含有量が多いです。
俗に言われている鎮静作用は、サラダ用のレタスではなく、ワイルドレタスに認められています。