レタス|淡泊な味わいが、組み合わせた食材の味を引き立てる

レタス(学名:Lactuca sativa)はキク科アキノノゲシ属の一年草または二年草で、原産地は地中海沿岸、西アジアです。

一般的には結球する玉レタスの品種を指しており、栄養価は高くありませんが、適度にバランスがとれた食材のため、相性の良い食材(豆類やナッツ、豚肉やキノコ等)と組み合わせて調理することで、他の食材の味を引き立ててくれます。

やはり、レタスはなんといっても生で食べるのが一番!

サラダやハンバーガー、タコスなどに使う生レタスのパリパリッとした食感が、いちだんと食欲をそそります。

欧米では生食するのが定番ですが、フランスではソテーにすることもあるそうです。

紀元前2500年頃の古代エジプトの遺跡に、レタスを栽培している様子が描かれています。

但し、現在の玉レタスではなく、ステムレタスに近い品種だったようです。

日本には、平安時代に中国から伝来したといわれています。

「サラダレタスに、軽い鎮静作用や催眠促進効果がある」というのは俗説の域を出ません。

催眠成分「ラクチュコピクリン」という成分が僅かながらも含まれているので、こうした俗説がまかり通っているわけですが、実際、催眠効果のあるのは「ワイルドレタス」であり、サラダにするレタスと全く異なる菊のような姿形をしています。

ワイルドレタス
ワイルドレタス
出典:http://www.marcheaozora.com/?pid=112027079

「サラダレタス」を食べて催眠促進効果を狙うのであれば、かなり大量に食べなければ効果は期待できないでしょう。

一方の「ワイルドレタス」には穏やかな催眠効果や鎮痛効果などの作用があります。

イングランドでよく見られ、19世紀頃まで鎮静剤として利用されていました。

ピーターラビットの絵本の中で、仔ウサギ達がレタスを食べ過ぎて眠くなってしまうシーンがありますが、仔ウサギ達が食べたのは野生種のレタスだったのでしょう。

 

食材データ

種類:葉菜類
旬の季節:

主な効能

ワイルドレタスによる鎮静作用、不眠解消。
サラダレタスでは、かなりの大量摂取が必須。
美肌・美白効果
止血効果
骨の健康維持効果

 

栄養成分

ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンCなどのビタミン類と、カリウム、ナトリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄などのミネラルを含有しています。

美容と健康維持に効くビタミンB群やビタミンCは言うまでもなく、美肌や美白効果をもたらしてくれます。

ビタミンの中では、特にビタミンKと葉酸の含有量が多いです。

ビタミンKは血液の凝固に関わる作用を持つため、別名「止血のビタミン」と呼ばれます。

また、カルシウムが骨に沈着するのを助けます。

葉酸は赤血球の形成を助けることから、別名「造血のビタミン」とも呼ばれます。

カリウムはむくみ予防に効き、カルシウムやマグネシウムも丈夫な骨を作るために働きます。

マグネシウムには酵素の働きを助け、エネルギーを活発に生み出し、血液循環を正常に保つ力があります。

新鮮なレタスを切った時に出る白い乳状の液体は、ポリフェノールの一種です。

サラダレタスにも催眠成分の「ラクチュコピクリン」という成分が僅かながらも含まれているため、精神安定や催眠作用があるという俗説があります。

前述しましたが、実際にそういった作用があることは「ワイルドレタス」には認められています。

ですが、「サラダレタス」では物凄く大量に食べなければ効果は期待できません。

「レタスは恋の炎を鎮める」という言い方がヨーロッパでされるそうですが、飽くまでも「洒落た表現だな~」ぐらいに受け取っておいた方が良さそうです。

漢方においては、「レタスは体を少し冷やす働きがあり、水毒改善の作用がある」とされています。

「熱感があっても尿量が少ない場合に用いる」とされます。

冷え性の人が大量に摂るべきではないと考えられています。

 

特徴

葉レタス

レタスとキャベツは間違いやすい、と言われますが、大きさや色や手触りや食感などから容易に見分けられます。

購入の際は、外側の葉が柔らかく、ほどよい重みを感じるものを選びましょう。

乾燥に弱いので、保存の際には気をつけましょう。

レタス自体は淡泊な味わいなので、ほかの緑黄色野菜やキノコ類、またはタンパク質を多く含む豚肉、ビタミンE含有量の多いナッツ類、食物繊維を含む海藻と一緒に食べることで、栄養値も栄養バランスもアップします。

サラダで食べれば、レタスのパリッとした小気味のよい食感が味わえます。

様々な味のドレッシングをかけて、味の変化を楽しみましょう。

レタスを炒めたり、スープにすれば、かさが減ります。

レタスをより多く食べたい方にはお勧めです。

 

種類

レタス

台湾、アメリカ、中国、韓国、オーストラリアなどが産地です。

国内では、長野県、茨城県、群馬県、兵庫県、長崎県などです。

玉レタス、グリーンリーフ、ロメインレタス(コスレタス)、サニーレタス、シルクレタス、ピンクロウスター、サラダ菜、ブーケレタス、グリーンオークリーフ(サラノバレタス)、フリルレタス、チマ・サンチュ、茎レタス(ステムレタス)などの種類があります。

 

レシピ

レタスチャーハン (レタス炒飯)

具材にレタスを使った炒飯。

シャキシャキ感を残すか、良く炒めてシンナリさせるかは、各々のお好みで。

レタスチャーハン

 

レタススープ

レタスと卵のスープは定番とも言える組み合わせ。

トマトを加えても一味違って美味しい。

ダイエット中の方や、小腹が空いたときにもササッと作れてお勧めのレシピ。

レタスとベーコンのスープ

 

レタス 淡泊な味わいが、組み合わせた食材の味を引き立てる まとめ

栄養価はそう高くありませんが、適度に栄養バランスがとれた食材。

レタス自体は淡泊な味わいのため、相性の良い食材と組み合わせて摂るのもお勧め。

適度なビタミン含有量とミネラル成分が、健康維持や美肌や美白に働きかけます。

ビタミンの中では、「止血のビタミン」とも呼ばれる「ビタミンK」と「造血のビタミン」と呼ばれる「葉酸」の含有量が多いです。

俗に言われている鎮静作用は、サラダ用のレタスではなく、ワイルドレタスに認められています。

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