謹告という文字に見覚えはあるでしょうか。
普段は使わない「謹告」という文字。
意外にも見覚えのある方も多いかもしれません。
謹告とは、大辞林 第三版の解説によると
きんこく【謹告】
つつしんでお知らせする意で、公示や広告の文章の冒頭に用いる語。
となっています。
まぁ、私たち一般の人が使用する言葉ではありませんね。
しかし、新聞などを読んでいると謹告の文字が目に付きます。
また、鉄道の遅延に遭遇された方にも見覚えのある文字ではないでしょうか。
お悔やみ広告
お悔やみ広告とは、故人の告別式やお別れ会の日程を新聞の紙面を借りて掲載するものです。
特に、故人が社会的にたくさんの方と接するような職業だった場合など、家族の知らぬところでの知人宛に掲載する場合が多いようです。
この場合、「故○○義」というように書かれますが、この前に「謹告」と表記する場合もあります。
故人を偲び、謹んで知らせるという意味でしょう。
お詫び広告
新聞紙面を読んでいるとお詫び広告というのがあります。
広告というのは企業が掲載依頼するものですから、お詫びというのは大抵、商品の不備や不祥事によるものです。
このお詫び広告を掲載するときに「謹告」という言葉が使われるようです。
謹んで告知するというのも納得できますね。
鉄道の遅延
駅のホームで電車を待っていると度々、電車の遅延のアナウンスに出くわす方も多いのではないでしょうか。
電車で通勤をしている方は、この遅延に苛立ちを覚えた方も少なくはないはず。
そこで、鉄道会社は謹んで告知する「謹告」という題で電車遅延の告知をします。
JRは、アナウンスでは謝罪していても、パネルに表示されるのは「遅れ20分」などというそっけないものですが、鉄道事故による遅延の多いといわれる京阪電気鉄道では「謹告」によるお詫びが表示されます。
普段使わない「謹告」という言葉ですが、意外にも目にすることがあったのではないでしょうか。
食堂のメニューが売り切れた告知に「謹告」と書かれていたというのも見たことがあります。
そこまで謹しまなくてもいいように思えます。
他にも「こんなところで使われているよ」というのがありましたらコメントよろしくおねがいします。