「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」…こんな症状がでたら、アナタなら何の病気を疑いますか？
昔なら、「ああ、風邪だ」と大勢の人が考えたと思います。
でも、最近は「コレってひょっとして花粉症？」と考える方も珍しくないのではと思います。
花粉の飛散する2月末頃になると、上に書いた3つの症状は花粉症と風邪、両方に出てくるので、判断がしにくいと言えるでしょう。
ではこの時期は、花粉症か風邪かをどうやって判別したらいいのでしょうか。
そこでこの記事では花粉症と風邪の違いを見分ける方法について紹介してみたいと思います。
花粉症の症状とは？
花粉症には「4大症状」と呼ばれているはっきりした症状、つまり「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「目のかゆみ」があります。
大半の花粉症患者が、この4大症状のいずれかに悩まされていると言われているのです。
この他にも「目の充血」「喉のかゆみ」「頭痛」「体のだるさ」などを訴える場合もあります。
でも、やはり風邪と似た症状のように気がします。
風邪の症状とは？
風邪の初期症状としてよく現れるのが「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「咳」です。
また、風邪が悪化すると「喉の痛み」「微熱」「悪寒」「頭痛」「嘔吐」「下痢」などの症状が現れることもありますね。
こんな症状が出て来ると、「花粉症じゃなくて風邪なんだ」ということが明らかになりますが、それまでは花粉症との区別がなかなかつきにくいと言えます。
風邪と花粉症の7つの違い
風邪と花粉症は、共通する症状が多いので、区別がつきにくいと思われていますが、同じ症状であっても何らかの違いはありますので、その違いをしっかりと比較することで、風邪か花粉症かを区別することはできるはずです。
①鼻水の違い
花粉症の鼻水は、無色透明でサラサラしています。
だからこそ、まっすぐ立って顔を上げていると、鼻の穴から口まで鼻水が流れ出てしまうこともよくあるのです。
花粉が飛散している間は、何回も何回もかみ続けても、鼻水は止まってくれないのです。
一方、風邪の場合は引き始めの数日の鼻水はサラサラしていることもありますが、そのうちネバネバとして黄色を帯びたねっとりとしたものに変化していきます。
理由は、風邪のウイルスやウイルスと闘った白血球の残骸が鼻水に混じるため変化するのですが、体内のウイルスが消滅すると、自然と鼻水も治ってきます。
②鼻づまりの違い
花粉症も風邪も鼻づまりの症状が出ますが、花粉症の方が酷いと言われています。
と言うのは、花粉症の鼻づまりの場合には、両方の鼻の穴が詰まってしまうことが多く、いくらかんでも鼻水が出て来てしまうので、二次症状として呼吸がしづらくなったりします。
花粉症患者の多くが鼻づまりの酷さに悩まされていると言われています。
「なんか、いつもの鼻づまりよりひどいな」と思ったら、花粉症を疑ってみましょう。
③くしゃみの違い
くしゃみも鼻づまりと同様に、風邪にも花粉症にも出てくる症状ですが、風邪にならせいぜい2～3回繰り返す程度ですね。
でも、花粉症の場合は、多い時には10回以上も続けてくしゃみを繰り返すことになってしまうのが大きな違いです。
花粉症のせいでおこるくしゃみの原因は、鼻の粘膜に付いた花粉をくしゃみをすることで体の外に出そうとしているため、必然的に回数が多くなるのです。
またくしゃみの回数も風邪に比べて多くなります。
④目のかゆみの違い
目のかゆみは、花粉症にはよく現れる症状ですが、風邪の場合はあまり出てこないので、わかりやすい症状と言えるでしょう。
飛散した花粉が目に直接付着すると、アレルギー反応が起こって強いかゆみを引き起こしてしまいます。
ただし、かゆいからと無意識に目をこすっていると、充血や涙が止まらないなどの症状を引き起こすこともあり、下手をすると結膜や角膜を傷つけてしまう重大なことになってしまう恐れもあるため注意が必要です。
⑤熱の違い
発熱は風邪によくある症状ですが、花粉症で発熱ということはほとんどないと考えてよいでしょう。
⑥咳・のどの痛みの違い
咳やのどの痛みが症状として現れるのは主に風邪です。
花粉症の場合は滅多にないと考えてよいでしょう。
ただし、鼻水がのどに落ちて咳が止まらなくなるという場合や、のどに付着した花粉によるかゆみを痛みと感じることもあるようです。
「咳が出るし、のどが痛いから風邪だ」とは必ずしも言えないようですよ。
のどの痛みが風邪によるものか、花粉症によるものかを判断する方法としては、唾を飲みこんだ時の痛みで判断する方法があります。
唾を飲みこんだ時、のどが痛いと思ったら風邪、それ以外でものどに違和感があるときは花粉症の場合が多いと思われます。
⑦頭痛の違い
風邪による頭痛の場合は、体内に侵入したウイルスを攻撃するために白血球を増やそうとして、血管が膨張することが原因で起こります。
この場合の頭痛は、脈と同調するようにズキズキとした痛みを伴って起こるのが特徴と言われています。
一方、花粉症の場合は鼻づまりが原因による頭痛なので、何となく頭が重くてだるいな、ボーッとした痛みが出るそうです。
花粉症と風邪の見分け方
花粉症か風邪かを見分けるためには、それぞれの症状の違いの他に、症状が続く期間を確認してみるのがよいでしょう。
風邪は長くても10日前後で治ってしまうのが平均的ですが、花粉症の場合は、花粉の飛散期間中はずっと引き続いて症状が出るので、2週間以上治らないと言われています。
花粉症に風邪も併発してしまう？
くしゃみや鼻水の症状がつらくて「花粉症かも…」と心配していたところに、38度の発熱。
「花粉症って熱が出ないはずじゃないの？」と思って病院へ行ってみたら、「風邪です」と診断されてびっくり、なんて経験をした方はいらっしゃいませんか。
こうなると「じゃあ私は最初から花粉症じゃなくて風邪だったの？」と思うかも知れませんが、実は花粉症にかかりながら、風邪を引いてしまうことはよくあるんです。
ダブルパンチでがっかり－と思った方もいるのでは？
無論逆もアリで、風邪引いたけど治ってきたかなと安心したところに花粉症を発症してしまうケースもあるそうです。
参考に：インフルエンザの症状
風邪や花粉症と似た症状に「インフルエンザ」があります。
インフルエンザの場合はいきなり高熱が出て、体の関節が痛み、その症状が治まってくると鼻水や咳が出てきます。
ですから風邪や花粉症とは区別がつきやすいと思われます。
ただし、インフルエンザの流行期に「インフルエンザ」→「風邪」→「花粉症」というようにトリプルで次々と発症する可能性もありますので、熱が下がってもなかなか鼻水やくしゃみが治まらない時は、風邪や花粉症を疑って再度病院へ行くようにして下さい。
風邪と花粉症の症状の7つの違いと見分け方！｜併発させないための対策 まとめ
花粉症と言ったら当然春に発症するイメージが強いと思いますが、実は秋も注意が必要な時期なんです。
この季節になると必ず鼻水やくしゃみが止まらなくなるという方は、花粉症を疑って、病院を受診し、適切な治療を受けることをお勧めします。
ただでさえ、肉体的な疲労が多いのに、悪化すると精神的にも良くない影響が出て来て、うつ病の恐れもあると言われている花粉症。
鼻水がうっとうしいだけ…などと軽く考えず、怪しいと思ったら即受診して、早めに対応しましょう。