中国の市場には犬が売られているというのは聞いたことがある方もおおいはず。
中国の一部地域では犬肉を食べる犬食文化がある地域があるのも事実。
中国人だからってみんな犬肉を食べているわけじゃないですよ。
さて、そんな中国のメディアが日本の市場について感心を持っているようなので、中国と日本の市場の話をしたいと思います。
中国の市場
中国メディアの記事によると日本の市場は清潔さがあり、物を売る単位もシンプルで便利だと評価しています。
私は上海に住んでいたこともあるのでこの点はうなずけますね。
日本と同じように中国にも市場とスーパーマーケットがあります。
スーパーマーケットは外資系のカルフールなどが人気でしたが、日本と同じように魚や肉類はパック売りです。
米や食用油、調味料などの販売方法もパッケージも日本と変わりはありません。
しかし、こういったスーパーマーケットで食品を買う人は中～高所得者です。
低所得者はというと、もっぱら市場です。
中国はどこを見ても日本に比べると清潔さに欠けます。
まして、低所得者が集う市場は、人でごった返しています。
上海・人が多い・低所得者・市場・マナーが悪い、さてどうなるかお解かりでしょう。
きれいなわけがないのです。
しかし、どこを見ても清潔感はないので特に気になるほどでもないですよ。
あくまで日本と比べてという意味です。
さて、市場での販売単位ですが、何をとってもハカリ売り、つまりキロ売りです。
クタクタになった魚も平気で売っています。
ハカリ売りという部分では日本の昔の市場を思い出しますが、さすがに魚の国日本、クタクタになった魚はなかったですよね。
売り方も一皿に乗せたり、野菜や果物もカゴにひと盛りといった感じで買いやすかったですよね。
この皿盛りやカゴ盛りといった販売単位も中国人にとっては斬新な発想で、清潔さと買いやすさに感銘をうけたようです。
中国の市場では犬を売っている？
よく聞く話ですが、上海では犬肉を売っているのを見ませんでしたね。
上海在住の中国人に聞くと、犬肉は田舎でしか食べないと言い、多くの世論と同様に犬肉を食べること自体が悪であるという考えの人が多かったのです。
犬肉を食べる地域の人を「田舎もの」あるいは「文明が低い」ととらえているとも受け取れました。
ちなみに、私が上海で家庭料理をご馳走になることがありまして、その人と市場に出向いたときのことです。
その人は私に「何が食べたい？」と聞いたので私は「鶏肉」といいましたが、いまいち通じず、身振り手振りで鳥が羽ばたくジェスチャーをしたところ、すぐ横に生きたまま売っていたガチョウの首を捕まえて「これか？」といわれたのでびっくりした記憶があります。
犬肉は売っていませんでしたが、ガチョウは生きたまま「このガチョウ」というように選び、さばいてもらってキロ売りで買っていくのです。
これはある意味、超新鮮ですが。
実際、ガチョウのスープはすごく美味しかったのを覚えています。
田舎の市場では犬肉を販売しているのか？
私は上海に数年住んだ後、浙江省に住むことになりました。
浙江省というと中国最大級の卸売市場である義烏福田市場（イーウー）にほど近い地域です。
義烏（イーウー）はお金持ちのバイヤーが集う町、町も整備された都会ですが、私の住む地域はけっこう田舎だったので市場か中国企業のスーパーしかありませんでした。
また、犬肉を食べる犬食文化のある地域だったので市場に犬肉が売っていました。
犬肉は蒸してタレにつけて食べていました。
昔は貧しかったようで特別な客人が来るとか、正月などの祝いの日でないと犬肉は食べなかったようですが、現在ではよく食べるようです。
食べてみると、美味しいですよ。
特別、中国に行ったらこれをたべないと！というほどでもありませんが、食べれないこともないですね。
このほかにも羊、ウサギ、キジ、鳩、蛙なんかもよく食べましたね。
田舎の市場で驚いたこと
中国の田舎の市場は面白いですよ。
いつものように市場に買い物に行ったときのことです。
なんと、売り場の台にタヌキが横たわっていました！
もちろん売り物です。
毛もついたままだったので、ただ単に死んだタヌキ！
ここではタヌキも食べるのかと驚いたことはいうまでもありませんが、そのままの姿で横たわっていたのがびっくりしましたね。
一方、日本の市場は？
日本の市場は午前中だけの営業です。
新鮮な食材が無くなれば閉店するということですよね。
中国の市場は一日中営業しているのでクタクタになった食材がおいてあるのかもしれませんね。
また、日本の野菜は産地直売のものも多く、生産者の名前や顔写真が記されているところも中国では評価されています。
さきほどの清潔さ、買いやすさ、プラス安心感という中国にはない日本の市場が注目されているようです。