イチゴは、バラ科オランダイチゴ属の多年草。
現在流通しているイチゴのほぼ全てが、オランダイチゴ属の栽培種であるオランダイチゴとなっています。
私達が普段食べている部位は、イチゴの果実ではないことをご存じでしたか?
イチゴの果実は表面のツブツブとした部分で、「痩果(そうか)」と呼ばれています。
赤い部分は「花托(かたく)」と呼ばれ、痩果を保護する役割を果たしています。
痩果の数と花托の大きさは比例しており、痩果の数が多いほど花托も大きくなります。
イチゴの栽培は古代ローマ時代からされており、14世紀から16世紀にかけて幾つかの品種が育てられていました。
日本には、江戸時代にオランダ人から伝わりましたが、イチゴの色が血のように赤いことから当時は観賞用に留まり、本格的に栽培が始まったのは明治5年頃からと言われています。
イチゴの花言葉には、「尊敬と愛情」、「幸福な家庭」、「先見の明」、「あなたは私を喜ばせる」などがあります。
ちなみに、1月15日は「イチゴの日」とされています。
ゴシュイチゴやクマイチゴなどのキイチゴの未熟な果実(偽果)を乾燥させ、漢方薬として使うことがあります。
「眼精疲労」や「視力減退」に効果があると言われます。
50年ほど前に発表された、イギリスの陶磁器「Wedgwood」の「wild strawberryシリーズ」は「幸福を呼ぶイチゴ」 と考えられており、今なお人気の高い商品です。
食材データ
種類:果物類
旬の季節:冬~春
主な効能
貧血、頭痛の改善
美肌効果
抗動脈硬化
風邪の予防、改善
栄養成分
イチゴには、主要な酸としてクエン酸が豊富に含まれており、果物の中では糖分が少ないです。
クエン酸には食欲を増進させる効果や、疲労回復効果があります。
その酸味が食欲を増すため、夏バテ防止にも役立ちます。
ビタミンCが、イチゴ100g中に62mgと豊富です。
1日に7~10粒のイチゴを食べれば、1日に必要なビタミンC量を補えるとされます。
赤血球の形成を助ける役割を持つ葉酸は、別名「造血のビタミン」とも呼ばれ、貧血を予防する効果があります。
カリウムやカルシウム、マグネシウムといったミネラル群も豊富に含まれています。
これらの効果が合わさることで、貧血が改善され、皮膚を美しく健やかに保ってくれるのです。
食物繊維の一種であるペクチンには、「悪玉コレステロール値を下げる」、「急激な血糖値の上昇を抑えて糖尿病予防に働く」、「便秘の解消」などの効果があります。
キシリトール(天然甘味料の一種)は虫歯を防ぐ作用があることが知られていますし、酸味成分のメチルサリチル酸やポリフェノールの一種であるアントシアニンなどの栄養成分が、イチゴにはたっぷりと含まれています。
イチゴの艶やかで鮮やかな赤色はアントシアニンによるものです。
強い抗酸化力を持つアントシアニンが、疲れ目の緩和等に働きかけます。
前述したビタミンCも抗酸化力に優れており、免疫力を向上させるので、「アントシアニン」も兼ね備えるイチゴを食べることで、ウイルスや風邪(解熱、利尿)や気管支炎(去痰)などへの病気の抵抗力も養えます。
もちろん、美白や美肌効果もあります。
漢方では、キイチゴの未熟な果実を乾燥させて、漢方薬として利用することがあります。
眼精疲労や視力減退の緩和作用のほか、強壮作用もあると考えられています。
特徴
イチゴの旬は、晩春から初夏にかけてですが、ハウス栽培が盛んなため、今では真夏を除いて常に手にすることができます。
購入する際は、色鮮やかで艶があり、色ムラがなく、ツブツブが見た目にしっかりとしているものが美味しいイチゴの目安です。
イチゴは追熟する特徴はなく、とても繊細で傷みが早い食材です。
購入後はできるだけ早く食べ切りましょう。
先の尖った部位の方が甘いです。
イチゴを洗う前にヘタを取ると、せっかく豊富に含まれているビタミンCが溶け出してしまいます。
ジャムやソースにすると比較的長く保存可能です。
種類
アメリカ、韓国、ニュージーランド、オーストラリアなどから、生鮮イチゴを輸入しています。
中国、韓国、タイ、メキシコ、チリなどから、冷凍イチゴを輸入しています。
国内産地には、北海道、青森県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県などが挙げられます。
「とよのか」、「女峰」、「とちおとめ」、「あまおう」、「紅ほっぺ」などの種類があります。
レシピ
イチゴジャム
食パンやヨーグルトなどに欠かせないイチゴジャム。
ジャムにするには小粒のイチゴを使うと良い。
砂糖使用のため、カロリーはやや高くなる。
イチゴ大福
果物と和菓子の圧巻のコラボ。
餅を噛むと、果汁溢れるイチゴが顔を出す。
甘さと酸味の絶妙なハーモニー。
甘いのが苦手な方にもお勧め。
和菓子とお茶は定番だが、無糖紅茶と合わせても美味しい。
イチゴ【苺】 アントシアニンとビタミンCが美容と健康に効果的 まとめ
イチゴは果物の中では糖分が少なく、豊富に含まれる「クエン酸」が食欲を増進させ、強い抗酸化力を持つ「アントシアニン」と「ビタミンC」が疲れ目の緩和や疲労解消、免疫力向上に働きかけます。
また、美肌や美白にも効果的です。