誰もが一度は「鼻づまり」を経験したことがあるのではないでしょうか?
風邪で鼻が詰まった、花粉症のせいで鼻がすっきりしない…
などなど症状は色々だと思います。
しかし自分で理由がわかっているせいか、大して重要にも思われず「またか、そのうち治るだろう」と放っておかれることが多いようですが、悪化すると何とも困った二次症状を引き起こすこともあります。
例えば、いつもいつも頭が重いと感じたり、体がだるくなったり、注意力や集中力が欠けるなどという症状が現れる恐れがあるのです。
鼻が詰まることで呼吸もしにくくなるので、熟睡ができなくなり、寝不足から体調不良になったり、精神的なストレスを感じるようもなってしまいます。
さらに、「鼻の奥に溜まってる鼻水が全部出たら鼻づまりは治るよね」と考えている方もいらっしゃるようですが、鼻水が作られる仕組みをご存知ですか?
鼻水や鼻づまりが起こる原因には色々ありますが、「二大原因」と呼ばれている特に多い二つの原因を知る事によって、鼻水に対する適切な対処や改善法を理解していただきたいと思います。
それによって、不快な鼻づまりが少しでも緩和され、早く治るようになればと願っています。
鼻づまりの原因とは?
なぜ鼻づまりになるのか。
鼻づまりは、風邪などの感染症、花粉症といったアレルギー疾患を原因として起こると言われています。
ウイルスに感染すると、体の免疫機能が働きだし、異物である病原体を体外へ追い出そうとして鼻水が大量に作られるのです。
例えば風邪の引き始めには透明でさらさらで水のようだった鼻水は、治りかけになると粘りけのあるドロッとした黄色や緑色のものに変化していきますが、体の免疫機能である白血球が風邪のウイルスと戦った残骸が鼻水の中に混じって出てくるからなのです。
また、花粉症のようなアレルギー疾患の場合は、花粉などが直接鼻の粘膜に付く事によって炎症を起こして鼻水が誘発されます。
この他にも鼻に異物が混入したり、外傷によるもの、鼻の奥にあるアデノイド(リンパ組織の固まり)の肥大によっても鼻づまりは引き起こされるそうです。
風邪や花粉症など、その季節や期間(花粉の飛散時期)が過ぎても、まだ鼻づまりが続くようならば、このような原因が考えられます。
早めに病院へ行き、受診することをお勧めします。
鼻づまりで眠れない時の5つの対処法
鼻づまりで厄介なのは眠っている時です。
起きている時は鼻がかめますが、寝ている時は当然かむことはできないので、鼻の中に鼻水がドンドンたまって息苦しくなります。
また喉に落ちると咳込んだりします。
不眠になりやすい状態ですよね。
また、大量の鼻水は体の気怠さや頭痛も引き起こすので、これまた夜なかなか寝つけないということにもなってしまうのです。
しかし鼻づまりは、ほんのちょっとの工夫で症状を緩和することも可能なのです。
今回はそんな鼻づまりを解消するためのとっておきの方法を5つご紹介したいと思います。
ツボを押す
鼻づまりを解消するツボが顔にいくつかあります。
まずは、目頭と鼻の付け根にあたる「晴明」です。
疲れ目に効くとされ、パソコン作業などで目を酷使した時に思わず押してしまう箇所ですね。
左右の小鼻の脇にある迎香(げいこうと読みます)は、蓄膿症など鼻に効くツボで、ここをぐっと強めに押すと鼻水が出やすくなるそうです。
もしくは、この晴明と迎香を結んだ直線(鼻に沿って上下)を指でさすっても効果があると言われていますよ。
蒸しタオル
お風呂に入ると、温められた蒸気を吸うので、一時的に鼻の通りが良くなったと感じたり、鼻づまりが解消されることがありますが、蒸しタオルを使っても似たような効果は得られるんです。
蒸しタオルはレンジで簡単に作れます。
水に浸して、しっかり絞ったタオルをレンジで10秒ほど温めるだけ。
それを鼻の上部、目に近い部分に載せてゆっくりと鼻を温めましょう。
鼻は温められる事で血流が良くなるので、鼻の通りもスッキリしますよ。
鼻うがい
鼻づまりの解消法としてここ数年注目を集めているのが「鼻うがい」です。
その名の通り、鼻でするうがいですが、喉のうがいのようにガラガラと行うわけではありません。
生理食塩水もしくは専用の洗浄液を片方の鼻の穴から吸い込んで、片方の鼻もしくは口から吐き出す方法です。
簡単に言うと、鼻の中を水が通り抜けることで、鼻通りを良くするということです。
鼻の奥にある粘ついた鼻水が流れ出るので、鼻がすっきりするのです。
しかし鼻うがいは慣れないと、痛いし、なかなかうまく鼻に入らなかったりして、難しいものです。
また、やり方を間違えると水が耳に流れ込んで中耳炎になってしまったり、鼻から喉に鼻水が落ちてしまう後鼻漏などの症状も引き起こす恐れがあります。
きちんとした正しいやり方で行ってください。
ペットボトルを脇に挟む
詰まっている鼻と反対の脇にペットボトルを挟むだけというごく簡単な鼻づまり解消法です。
この方法は自律神経の仕組みを利用したもので、脇は圧力を感じると反対側の交感神経に刺激を受けると言われています。
活動的な交感神経が優位になると血管が収縮するので、炎症が鎮まるそうです。
この働きを利用して行うのがペットボトル使用の鼻づまり解消法です。
例えば、右の鼻が詰まっているなら、反対の左の脇にペットボトルを挟んでみます。
そうしただけで、体の右側の交感神経が優位になり、炎症が治まって鼻の通りがよくなるのです。
簡単ですよね。
機会があれば試してみたいと思います。
玉ねぎを使う
鼻づまりがひどくて眠れない夜や、その前に「今夜は眠れそうにない…」と感じる時は、玉ねぎを利用して鼻づまりを解消してみませんか?
カレーを作ろうとして玉ねぎを切ると、目にしみて痛くて涙が出たり、鼻がツーンとした経験はありませんか?
実はあれは玉ねぎに含まれる「硫化アリル(アリシンとも呼ばれます)」が原因となのですが、その硫化アリルは食欲増進、疲労回復などの効果の他にも鎮静効果を持っているのです。
玉ねぎを使った鼻づまり解消法はいろいろあります。
スライスした玉ねぎを枕元においておく、擦った玉ねぎをガーゼなどに包んで絞って出した汁を鼻の下に塗る、半分にカットした玉ねぎの白い部分を鼻の前に持って行き、思いっ切り息を吸うなどの方法があり、どれを行っても効果が期待できます。
どうしても玉ねぎ臭くなりますが、硫化アリルは安眠効果も持っています。
鼻づまりで眠れない時は是非試してみて下さい。
ちなみに硫化アリルは加熱すると成分が壊れてしまうので、あくまでも生で玉ねぎを使用して下さいね。
鼻づまりで眠れない時の5つの解消法 まとめ
いかがでしたか。
紹介した方法は、鼻うがい以外は、すぐにでも気軽に試せる方法ばかりだったのではないでしょうか?
個人的に蒸しタオルを使う方法は「なるほど」と思いましたが、ペットボトルや玉ねぎは思いもよらなかったので「そうだったのか」と目からウロコのものでした。
皆さんも初めて知ったという方もいらっしゃるのではないかと思います。
前述した方法のどれか一つを試してみるのも良いのですが、二つ三つの方法を組み合わせると、より強力に鼻づまりが解消できるのではと考えています。
鼻づまりが解消できて、ぐっすりと眠れるように願っています。