鼻の表面と中の痒みの原因とは?長く続く場合は病気の可能性あり?

手や足が痒い時は、人前であろうと、何のためらいもなくポリポリと掻けますよね。

二の腕とか、ちょっと遠慮する箇所もあるとは思いますが。

でも、鼻が痒いときに人前で掻くのはためらってしまいませんか?

特に女性は恥ずかしいと思って我慢する人も多いんじゃないでしょうか?

でも、かゆみって我慢すれば我慢するほど、ますます痒くなってくるような気がするのは不思議ですよね。

痒くて痒くて「我慢できない、今すぐ掻きたいのに!」とイライラが募ってくる経験をした方は多いと思います。

その痒い場所が、鼻の表ならともかく、鼻の中だったらどうします?

対応に困ってしまうのは私だけじゃあないはずですよね。

人前で鼻をほじる(!)ことになってしまうのですから。

では、そもそも鼻ってなぜ痒くなるのでしょうか?

そんなの、考えたことなかった、という人もいらっしゃるのでは?

そこでこの記事では、鼻が痒くなる原因と、痒みへの対処について調査してみました。

鼻の表面の痒みの原因とは?

鼻の表面が痒くなってしまう原因としては、次のようなものが考えられます。

①アレルギー性皮膚炎

「鼻が痒い、むずむずする…これは絶対アレルギーに違いない!」と連想する方も多いと思います。

実際にアレルギーは鼻が痒くなる原因の一つではありますから。

花粉やホコリ、ハウスダスト、食品、紫外線、洗剤など、私達の身近にはアレルギーを引き起こす「アレルゲン」という物質が数多く存在しているのですが、アレルゲンが付着することで痒みが起こるのです。

②脂漏性皮膚炎

私達の顔には、「常在菌」という名前の常に顔に住みついている菌がいるそうです。

こう聞くとちょっとびっくりしてしまいますが、常在「菌」と言っても普通は体に悪影響を及ぼすわけではなく、むしろ皮脂などを食べてくれるので人間にとってのメリットも多いのです。

しかし、汗や皮脂が大量に分泌されると、それに比例して常在菌も増えてしまうので、痒みや炎症を起こすことがあるのです。

ちなみに「青春のシンボル」なんて言われてる「ニキビ」もこれが原因です。

若い人は皮脂の分泌が活発ですからね。

鼻の中の痒みの原因とは?

鼻の中が痒くなってしまう原因して考えられるのは、次のようなものです。

①アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、花粉やハウスダスト、ダニ、ペットの毛、カビなどの「アレルゲン(一般的に知られていますが、アレルギーによくなる物質のことです)」が鼻から体内に侵入したときに、体の防衛反応が働きすぎることで起こるものです。

私達の体は免疫力を持っているので、害を及ぼすものが体内に入ってくると、それを追い出そうする力が働き始めます。

しかし、本来は無害であるはずの花粉などの物質も「異物」と判断して拒絶反応を示してしまうので、鼻の中が痒くなったり、鼻水が出るという症状が現れます。

②血管運動性鼻炎

血管運動性鼻炎の発症の原因は明らかではありません。

今のところは、気温差(朝布団から出た直後にくしゃみ、鼻水が出てくるなど)や疲労、寝不足、飲酒、喫煙、ストレスなどの原因によって自律神経に乱れが生じることと言われています。

それによって、鼻の中の痒みや鼻水、くしゃみなどが引き起こされると思われています。

③ドライノーズ

鼻の中が乾燥すると、粘膜の潤いが不足し、細菌やウイルスなどが侵入しやすくなってしまいます。

これが原因で、鼻の中が痒くなってしまうのです。

鼻が痒いときの一般的な対策とは?

鼻の痒みが治まらない時には、一般的にある対処法として、市販薬の使用があります。

鼻だけではなく、顔や背中、手、足などが痒い時は、皮膚の痒みや炎症を抑える成分入りの塗り薬を使う、という方が多いのではないでしょうか。

ただし、一口に市販薬と言っても、自分の症状に合わせて、なるべく余計な成分が含まれていないものを選ぶことが大事です。

例えば、痒みはあるけど皮膚にただれとかがないときは、痒みそのものを止める作用のある「ヒスタミン」が含まれるものを選ぶのが良いようです。

ただし、痒みだけでなく、掻きむしったことで汁などが出ている時は、「ヒスタミン」にプラスして「抗生剤」が配合されている薬がよいでしょう。

炎症を抑える効果のある「ステロイド」は、副作用が問題になることが多いので、できれば使いたくないと敬遠する人もいらっしゃるようですが、市販薬にはステロイドが入っているものと、入っていないものがあるので、成分を必ず確認するようにしましょう。

なお、鼻の中の痒みについては、皮膚と同じような塗り薬が使えない場合もあると思います。

市販薬を求めるときには必ず薬剤師さんに相談して下さいね。

鼻の表面が痒い場合の対処法は?

鼻の表面が痒い時は、皮脂の過剰な分泌による菌の繁殖が原因と考えられるので、しっかり洗顔して皮脂やメイクを肌に残さないようにしましょう。

ただし、皮脂は肌を外部の刺激から守るという重要な役割も持っているので、根こそぎとってしまうと肌を守ろうとして、より多くの皮脂を分泌することもあるのです。

そのため、ゴシゴシ洗顔はしないで、毛穴に詰まった汚れを優しく落とすように、気を配りながら洗うことが大切なんです。

洗顔後は肌の乾燥を防ぐために十分に保湿するようにしましょう。

皮脂が増えるから乳液はつけないという方もいらっしゃるようですが、乾燥が進むと「ここには皮脂が不足してる」と肌が感じて、逆に皮脂の分泌が増えてしまうこともあるそうです。お肌には適度な潤いを保つようにして下さい。

なお、アレルギー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎が疑われるときには、専門である皮膚科を受診して、痒みや炎症を抑える薬を処方してもらいましょう。

鼻の中が痒い場合の対処法は?

鼻の中が痒いと、なんだが落ち着かず、イライラや不快な気分になりがちではないでしょうか。

そういう時は、アロマオイルでリラックスするのがオススメですよ。

アロマオイルの中でも、「ティーツリー」は鼻水や鼻づまり、痒みに有効な成分を含んでいるので、是非試してみましょう。

血管運動性鼻炎の場合は、運動や睡眠などで自律神経の乱れを改善するのが良いのですが、アロマオイルはそれにも効果があると言えます。

また、ドライノーズの方は乾燥を防ぐためにマスクをかけるか思います。

その時にマスクの中にアロマオイルを一滴垂らすと、スーッと鼻通りがよくなって気持ちが落ち着くので、確実におすすめです。

なお、アレルギー性鼻炎が疑われる場合は、原因となるアレルゲンを特定する必要がありますから、なるべく早めに病院を受診するようにしましょう。

鼻のかゆみが全然止まらない場合、病気の可能性はある?

鼻の痒みがなかなか止まらないときには、「鼻前庭炎」の可能性があるそうです。

鼻をあまり触らない大人よりは、無意識に触ってしまう子どもに発症することが多いようです。

鼻前庭炎というのは、鼻の穴のすぐ内側(鼻の入口や鼻毛の生えている部分)の鼻前庭と呼ばれている部分が炎症を起こす状態を言います。

原因としては、鼻水を何度も何度もかんだり、鼻毛を抜いたり、或いは鼻をほじったりすると、鼻の内側が傷付いてしまうことがあるのですが、そこから菌が感染して炎症が起こってしまったものです。

鼻前庭炎をそのままにしておくと、炎症部分がただれを起こし、腫れてしまいます。

分泌液が溜まって、「鼻せつ」と呼ばれるおできができてしまうのです。

鼻せつができると、鼻が腫れ、かなりの痛みを感じるだけではなく、菌が皮下組織へと伸び、感染が広がる恐れがあると言われています。

ブドウ球菌などが繁殖する恐れもあるとされています。

鼻を始めとする顔の組織は、頭(脳)と近く、しかも繋がっているので血栓ができると最悪のケースでは命に関わることもあるのです。

怖いですね。

鼻せつが繰り返しできてしまう場合には、糖尿病の恐れがあると言われていますから、しっかりと検査を受けた方がよろしいでしょう。

鼻の痒みが長く続く場合、病院に行ったほうがいいのか?

鼻の痒みが長引いている時は、病院を受診しましょう。

その場合には皮膚科、または耳鼻科などが診療を受ける科になりますが、「これは絶対アレルギーだ!」

とはっきりした自覚症状がある場合は「アレルギー科」を受診するのがよいと思います。

近くにこれらの専門科がない場合は、大人だったら内科、子どもなら小児科でもOKですが、診察時に腫れや炎症などの目に見える症状がないと、特に何の治療もしてもらえずに帰されることもあるようですから、やはり皮膚科や耳鼻科を選ぶのがよいと思います。

鼻の表面と中の痒みの原因とは?長く続く場合は病気の可能性あり?まとめ

鼻が痒いとそちらに意識が行ってしまい、集中力が奪われて、仕事や勉強にも大きな影響を及ぼし兼ねません。

また、痒いからといって何も考えず掻いていると、そこから雑菌が繁殖して症状がさらに悪化する恐れもあります。

鼻に痒みを感じたら、なるべく早く適切な対処をするように心がけましょう。

アレルギーが疑われる場合は自分の力(自己免疫力)で症状を改善させるのはかなり難しいでしょう。

でもアレルギーは、症状が軽いうちに治療を始めると、早く回復すると言われているのです。

鼻の痒みが長い間続いてなかなか治まらなくて困った…という時には、病院へ行って症状にあった適切な治療を受けるようにしましょう。

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