疲れの原因究明はずいぶん前からされており、これまでの研究結果では乳酸が原因で疲れを感じるとされていました。
しかし、近年の研究で疲れの原因となる物質は全く別のものであると発表されたのです。
現代人の抱える悩みのひとつである「疲れ」は突発的なものではなく、日々の蓄積と言います。
この蓄積された疲れをリセットしてくれる物質の発見はTVなどでも紹介され、ドリンク剤がバカ売れしています。
ここでは、疲れの原因が何なのか、疲れをリセットしてくれる物質とは何なのかをご紹介します。
筋肉痛の原因が疲労物質?
これまでの研究では運動した時に分泌される乳酸が疲れの原因と考えられていました。
乳酸はエネルギーを分解する過程で生まれるので疲労の原因とされたようです。
運動をしたあとに筋肉痛になるのは乳酸によるものというのはご存じの方も多いはず。
しかし、長年にわたり「疲労」の研究を続けてきた梶本教授ら大阪の研究チームの発表で新たな真実が見えてきたのです。
研究によると、乳酸は運動により筋肉が傷ついた時に保護する働きがあることがわかりました。
そして、東京慈恵会医科大学の研究チームにより、疲れの原因となる物質を突き止めたのです。
疲れの原因物質
疲れの原因となる物質はファティーグ・ファクター、略してFFという物質です。
体を動かしたり脳を働かせることで発生するのが老廃物です。
この老廃物が刺激となって細胞の中で物質FFというたんぱく質が合成されます。
物質FFが作られることにより、脳に信号が送られ、私たちは「疲れた」と感じるのです。
東京慈恵会医科大学の近藤一博教授ら研究チームはマウス実験により、FFを投与したマウスは投与していないマウスと比べて7倍も疲れを感じていたと発表しました。
この研究により物質FFこそが疲れの原因物質であったことがわかりました。
物質FFに対抗する抗酸化作用
身体の老廃物により生み出された疲れの原因物質FFはいわば体のサビです。
このサビを落とすのに効果的とされているのが、抗酸化作用をもつ物質です。
いま、注目されている最強の抗酸化作用を持つ物質というのがイミダゾールジペプチドというアミノ酸です。
イミダゾールジペプチドは鶏の胸肉や回遊魚の尾の部分に多く含まれている物質で、分解されて体の細部まで届いてから再合成されて効果を発揮するという優れた抗酸化作用をもつ栄養素です。
また、イミダゾールジペプチドは調理による熱処理でも壊れません。
ただし、イミダゾールジペプチドが効果を発揮するのは毎日摂取して2週間後からといいます。
栄養ドリンク剤などにはよく熱処理が使われますが、イミダゾールジペプチドは熱処理で壊れることがないので2週間毎日、気軽に補給できるドリンク剤として利用されている人が多いようです。
蓄積された疲れをリセットしてくれるイミダゾールジペプチドのドリンク剤がバカ売れしています。
なんと、93パーセントもの人が効果を実感したと話題となっています。