コロンビアコーヒーの歴史
コロンビアコーヒーの栽培は、1730年代にキリスト教修道院に持ち込まれたコーヒーノキから始まりました。
コロンビア内のキリスト教関連施設での栽培が広まり、国外に輸出されるようになったのは1800年代に入ってからのことです。
1927年に「コロンビア国立コーヒー生産者連合会(FNC)」が発足するとともに、品質を向上させていきました。
年間を通してコーヒーの栽培を可能にする国土を持つことと相まって、現在では世界第3位の生産量を誇ります。
約50万の小規模農家が、年間87万トンと言われる生産量を支えているのです。
コロンビアのコーヒー豆の品種と銘柄
コロンビアで栽培されるコーヒーは、すべてアラビカ種です。
中でもカトゥーラという品種と、バリエダ・コロンビアと呼ばれる品種が大半を占めています。
コロンビアの2大品種の一つであるカトゥーラ種は、ブルボン種の突然変異種としてブラジルで発見された品種です。
病害や気候の変化に強いですが、収穫が2年に1回しかできないという特徴を持ちます。
また、バリエダ・コロンビア種は、コロンビアのコーヒー栽培の6割を占めています。
コロンビアのコーヒーは、すべてアラビカ種と言われていますが、深くルーツをたどると遠いところでロブスタ種が交配されている品種です。
コロンビアで栽培されるコーヒーの銘柄としては、エメラルドマウンテンが有名ですね。
また、コロンビア・スプレモも知られています。
エメラルドマウンテンやコロンビア・スプレモは、コーヒーの銘柄であると共に、厳選された高級豆のグレード名でもあるのです。
エメラルドマウンテン
生産されたコロンビアコーヒーの中から、FNCが最高品質と評価した豆に与えられる名称です。
年間の生産量の中で、3%にも満たないとされている貴重なものですね。
フルーティーな酸味で甘みとコクを引き立てる味わいが特徴です。
コロンビア・スプレモ
「アルマカフェ(Almacafé)」という機関によって、最高品質と評価されたコーヒー豆に与えられるのが「スプレモ」の名称です。
口に含むと、控えめな酸味とフルーティーな甘みが感じられますよ。
甘い香りに包まれながら、バランスの良い味わいを楽しんでみましょう。
コロンビアのコーヒー豆の処理法
コロンビアコーヒーは、生産量が世界第3位と大規模であるにも関わらず、生産者のほとんどが小規模農家です。
そのため、完熟した実だけを、手摘みするという伝統的な収穫方法が続いています。
処理法は、水洗い式である「ウォッシュド」が主流となります。
コロンビアのコーヒー豆の等級付け
コロンビアのコーヒー豆は、FNCの関連会社であるAlmacaféによって、スクリーンサイズで格付けされます。
スクリーン17以上が「スプレモ」、14以上17未満が「エキセルソ」と呼ばれます。
日本に輸入されるものは、エキセルソ以上のグレードがほとんどです。
スクリーン13以下のものは国内消費に当てられます。
コロンビアのコーヒー豆の味と焙煎法
品質にこだわるコロンビアのコーヒーの最大の特徴は、深い甘みとコクがある味わいです。
完熟した豆だけを摘み取ることによって生じる味わいだと言われています。
また、酸味は弱でトロピカルフルーツを連想させます。
香りとコクのバランスも良いですね。
中深焙煎または深焙煎で、より明確な風味が引き出せます。