意志あるところに道はある!リンカーンの名言とニーチェの意志 ~彼らに学ぶプロゴルファー宮里藍~

意志あるところに道はある。

G20120501003157720_view宮里藍は、日本の女子プロゴルファーで「藍」の名前の由来は父宮里優さんが辞書で最初の方に出てくる名前なのでトップがとれるようにという理由でつけたといわれています。

宮里家は、長男の宮里聖志、次男の宮里優作、末っ子の宮里藍ともに揃って兄弟3人全員プロゴルファーというゴルフ一家です。

父宮里優さんは、ゴルフマナーには凄く厳しく、ラウンド中に舌打ちなんかすると「そんな態度ならゴルフなどやめてしまえ」と怒鳴るそうです。

父からの厳しい教えで育てられた宮里藍さんの座右の銘は「意志あるところに道はある」という言葉でした。

 

エイブラハム・リンカーン

lincoln-20121214-171151「意志あるところに道はある」というのはアメリカの16代大統領エイブラハム・リンカーンの言葉です。

エイブラハム・リンカーンといえばアメリカ大統領の就任後、国立戦没者墓地の奉献式に説いたゲティスバーグ演説での「人民の人民による人民のための政治」という言葉が日本では有名ですが、アメリカではこの「意志あるところに道はある “Where there is a will,there is a way.”」という言葉のほうがよく知られているようです。

また、日本では引用して「意志あるところに道は開ける」とも訳されることもあり、その意味は「人間というのは人生に明確な目標を打ち立てたとき半分以上目標を達成したものだ」というものです。

エイブラハム・リンカーンは奴隷制度に対して疑問を抱き「この世は矛盾に満ちている」といって家を飛び出して弁護士になろうとしましたが、周囲の人たちから笑いものにされていたといいます。

 

意志あるところに道はある

そんなリンカーンは猛勉強して弁護士試験に合格しましたが、ここでまた新たな志が生まれます。

国政に打って出ることに決めたリンカーンですがその道のりは険しく、州議会議員選挙に落選、州議会議員選挙に当選後、3度に渡り下院議員選挙に出馬し落選、そして上院議員選挙に2度の落選、副大統領に出馬するが落選、と数々の挫折を経験しています。

しかし、リンカーンは数々の挫折にも負けずアメリカ合衆国大統領となったわけです。

この数々の落選の末に大統領の座を掴み、アメリカ合衆国における奴隷制度の開放に尽力し「奴隷解放の父」と呼ばれ、奴隷解放への反発を発端に起こった南北戦争による国家分裂の危機を乗り越えたことから「最も偉大な大統領」の一人に数えられるまでになりました。

リンカーンが説いた「意志あるところに道はある」というのは、そんなリンカーン自身の生き様を表しているともいえます。

アメリカンドリームという言葉がありますが、泥にまみれた貧しい農村の子がアメリカ合衆国大統領という頂点に登り詰めるというアメリカの夢を地でいったのがリンカーンだといわれることもあり、今でも歴代大統領の中で人気です。

「あなたがもし、何が何でもやり遂げるんだという明確な目標があれば、必ず果たすことができる」

そんな力強い言葉です。

 

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ

200px-Nietzsche187aドイツの古典文献学者、哲学者として活躍したフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェも実はリンカーンが説いた「意志あるところに道はある」とよく似た言葉を残しています。

それは「人生に明確な目的があれば、どんな困難でも乗り越えられる」という言葉です。

ニーチェは、数多くいる哲学者のなかでも特に有名ですが、反キリスト教的、あるいは反道徳的態度は異端の哲学者と認識されることがしばしばあります。

しかし、ニーチェは既成の道徳やキリスト教が気に食わなかったという理由でケチをつけていたわけではなく、生きる意味を肯定できるような価値解釈のあり方を作り出すことだったといわれています。

ニーチェは、表現そのものに力があり、真実を簡潔に鋭く表現するアフォリズムという表現手法を用いることにより誤解を招くことが多いかもしれませんが、学的な態度という面では「人生に明確な目的があれば、どんな困難でも乗り越えられる」という言葉通り、誠実さが目立ちます。

 

目的に対する志

リンカーンが説いた「意志あるところに道はある」という言葉、そしてニーチェが説いた「人生に明確な目的があれば、どんな困難でも乗り越えられる」という言葉、この二つの言葉には「必ずやるんだ!」という強い意志が感じられます。

逃げ回っていたら、いつまでたっても成功しない。

必ずやり遂げるという強い志で立ち向かえば、どんな困難にも打ち勝ち、その先に道が開けているという希望に満ち溢れた言葉ではないでしょうか。

夢をあきらめたくないのなら「意志あるところに道は開ける」と信じて努力を続けることこそが成功の鍵、そしてその強い意志は、夢の実現を願う心と、いずれは道が開けることを信じる心から生まれるのかもしれません。

ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智氏を成功に導いたのは「至誠天に通ず」「意志あるところに道はある」という言葉だったといわれていますが、大村智さん、宮里藍さんと同じように私もこの言葉を大切にしていきたいと思います。

「至誠天に通ず」に関しては「至誠天に通ず!孟子の言葉からノーベル賞受賞大村智、吉田松陰、西郷隆盛などの偉人が生まれた」という記事をご覧ください。

→カール・アイカーンとドナルド・トランプ ~アメリカ大統領選挙に挑む投資家と不動産王~

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