デカフェとは、本来であればカフェインが含まれているコーヒー豆を処理してカフェインを取り除いたものです。
カフェインレス・コーヒーやディカフェ、あるいはカフェインフリー・コーヒーなどと呼ばれることもあります。
カフェインはコーヒーに限らず、さまざまな食品に含まれています。
例えば紅茶や煎茶、烏龍茶、ココアやコーラといったものにも含まれています。
カフェインの効能
カフェインの主な効能として、覚醒作用、血管拡張作用、交感神経刺激(基礎代謝促進)作用、胃酸分泌促進作用、利尿作用、解熱鎮痛作用などが挙げられます。
そのため、医薬品として眠気や頭痛、疲労などの症状に対して使用されています。
他にも、自律神経の働きを高めたり、集中力を高めて計算力や記憶力や作業能力を向上させたり、運動能力を向上させるなどの効果が研究により明らかになっています。
カフェインは摂取後30分ほどで血液の流れに乗って脳へ到達します。
デカフェにする理由
このように良い効果をたくさん持っていますし、基本的にはコーヒーのカフェインはさほど気にしなくても良さそうです。
副作用が出るほどカフェインを摂取するには、濃いめのコーヒーを30分で10杯は飲まなければならないからです。
しかしながら、心臓病や胃潰瘍などの持病のためにお医者さんからカフェインの摂取を控えるよう言われている方もいらっしゃいます。
また、一般的に妊婦さんの場合は妊娠後期になるとカフェインの代謝機能が低下するので、コーヒーやお茶などは類は控えた方が良いと言われています。
さらには、体質的にカフェインに対して敏感で、その興奮作用によって夜眠れなくなってしまうという方もいらっしゃいます。
このような方にとっては、どうしてもコーヒーが飲みたいという場合に、デカフェという選択肢があることになります。
デカフェの危険性
このデカフェですが、EU規格では、99.9%以上カフェインを除去した場合のみデカフェとして認められています。
ただ、日本ではあまり需要がないということもあって特に基準は設けられていません。
では、どのようにしてコーヒー豆からカフェインを取り除いているのでしょうか。
現在、主に4つほどある手法のいずれかで処理が行なわれています。
1つ目の手法は直接有機溶剤に入れることによるもの、2つ目の手法は間接的に有機溶剤を使って除去するものです。
これらの手法では、比較的安価でカフェインを除去することができますが、塩化メチレンや酢酸エチルといった有機溶剤を使用するため、それらの溶剤の残留が指摘されており、ちょっと心配になります。
デカフェではよくウォータープロセスとかナチュラルプロセス、ヨーロピアンプロセスといった用語が使われますが、これらはカフェイン除去時に上記の手法が用いられているため、化学物質の残留が懸念されます。
安全性の高いデカフェ
3つ目の手法は、カーボンフィルターによりカフェインを除去する手法で、スイスウォータープロセスとも呼ばれています。
こちらは化学物質を一切使わずにカフェインを除去することができるので、オーガニックコーヒーにおけるデカフェにもよく用いられています。
4つ目の手法は、超臨界流体という状態にした二酸化炭素によってカフェインを除去するもので、こちらも安全性が高いと言われています。
デカフェをお飲みになる場合は、可能ならどのような手法でカフェインが取り除かれているかを確認して、安心して楽しみたいものです。
写真は、二酸化炭素の超臨界。
妊娠中にコーヒーを飲んでも良いのか?
前のところでちょっと触れましたが、妊娠中や授乳中の場合はどのくらいコーヒーを飲んでも大丈夫なのでしょうか。
様々な研究によれば、カフェインは胎盤を通じて胎児にも摂取されますが、適量であれば悪影響は及ばないという結果が多数出ているということです。
また、コーヒーを飲む女性の母乳にはカフェインが含まれているそうですが、その量は非常に微量であるということです。
東京大学大学院の医学系研究科の百枝幹雄講師によると、妊娠中のコーヒーは1日3杯以内にすることが勧められています。
お茶や紅茶、烏龍茶にもカフェインが含まれているため、こうしたものを飲まれる場合は、コーヒーだけでなく全体の摂取量に注意することが大切です。
玉露や栄養ドリンクにはかなりの量のカフェインが含まれていますので、これらは避けたほうが無難かもしれません。
コルチゾールを減少させてストレスを除去する
大阪大学大学院の医学系研究科の下屋浩一郎医師などにより行なわれた研究では、妊婦の唾液中のコルチゾールというホルモンを調査しました。
このホルモンは、精神的なストレスを感じたときに分泌されるもので、その量によって感じているストレスの度合いをある程度知ることができます。
この研究では、コーヒーを飲むことによってコルチゾールが減少するということが明らかになりました。
つまり、コーヒーにより妊婦のストレスが軽減しているということです。
それと同時に、出生体重や胎盤の状態など、影響が出るかもしれないとされる部分についても調査されましたが、適正な量であればコーヒーを飲んでも悪影響はないということが確認されています。
飲みすぎないようにしていれば、コーヒーのストレス軽減効果が期待でき、ひたすら我慢してストレスをためるよりかえってそのほうが良いとも言えます。
コーヒーによるストレス軽減効果について詳しくは「コーヒーのストレス軽減効果」の項を参照してください。
コーヒーと紅茶のカフェインの含有量
ちなみに、コーヒーと紅茶のカフェイン含有量はほぼ同じだということをご存じでしょうか。
10gのコーヒー粉を使って150mlのお湯で抽出したコーヒーにはだいたい0.04%ほどカフェインが含まれています。
2.5gの茶葉を使用して100mlのお湯で2分ほどかけて侵出した紅茶の場合は、カフェイン含有量が0.05%です。
むしろ紅茶のほうが多めという結果です。
それでも不思議なことにコーヒーの場合だけが「胃にくる」などと言われます。
実は、これにはいくつかの理由が考えられます。
コーヒーは胃が悪くなる!?
例えば、古くなったり酸化してしまったりしているコーヒーを飲んでいる場合です。
保温して時間が経ったコーヒーや、缶コーヒー、インスタントコーヒーも同様です。
さらには、砂糖や粉末のクリーム、ポーションミルクなどをたっぷり入れている場合も胃にきます。
特に、ポーションや粉末クリームの袋の裏側に印字されている恐ろしい添加物の量を見ると、さもありなんと言わざるを得ません。
最近では化学物質過敏症も増加していますので、コーヒーの残留農薬や何らかの成分に反応しているという可能性も捨てきれません。
新鮮でグレードの高い、ちゃんとした豆を選べば、胃にくるということはほとんどないはずです。
缶コーヒーやインスタントコーヒーは避けていただきたいと思います。
それからもうひとつ、コーヒーを眠気覚ましに飲んで無理やり動くといった不健康な生活をしている場合、これはもう、胃にくるのはコーヒーのせいではないはずです。
無理をせず、健康的にコーヒーをお楽しみください。
カフェインの中毒性
デカフェの話でしたので、最後にカフェインの中毒性についてお伝えしたいと思います。
世界保健機関(WHO)では国際疾病分類というものを定め、その中で中毒物についても規定していますが、カフェインは中毒物に指定されていません。
カフェインに関する研究は世界中で行なわれていますが、依存性や濫用性は認められていません。
麻薬のように中毒性のあるものであれば、長期間にわたってその摂取量は増えてゆき、自分ではコントロールできなくなってしまいますが、カフェインにはそのような作用はありません。
急にカフェインの摂取を止めると頭痛などの弱い離脱症状が出ることがありますが、症状は長引くことはなく数日で消えてしまいます。
たんぽぽコーヒー
さて、これまでデカフェの安全性や危険性などカフェインについてお話してきましたが、妊娠中や授乳中のママのために、そして母乳で育つあかちゃんのためにも安心なコーヒーがあります。
それがたんぽぽコーヒーです。
実はこのコーヒー、ノンカフェインなのです。
なぜなら、たんぽぽの根っこだけで作っているからです。
たんぽぽの根っこを香ばしく焙煎することにより、味や風味、そしてコクや深みまでもがコーヒーのような飲み物です。
しかも、1杯あたり約60円程度と低価格です。
でも、コーヒーって味の好みってありますよね。
安心な【たんぽぽコーヒー】を選ぶことは、赤ちゃんにとって大切なことですから。
母乳育児専用ハーブティー
どうしてもコーヒーでなければなりませんか?
妊娠中には、カフェインを避けるため、ハーブティーを好んで飲むママたちもいます。
ハーブティーの多くはノンカフェインですが、ストレスを和らげてくれる働きがあるものもあります。
そのため、ハーブティーが妊婦に好まれるわけですが、赤ちゃんと母乳育児の専門ブランドAMOMAでは、ママのためのハーブティーではなく、赤ちゃんとママのためのハーブティーが開発されました。
つまりノンカフェインというだけでなく、母乳不足のママと赤ちゃんのために母乳の出をよくする効果のあるハーブティーがAMOMAの母乳育児専用ハーブティーです。
妊活中のママのための「妊活ブレンド」、妊娠中には「マタニティブレンド」、産後の母乳の出を良くする「ミルクアップブレンド」、母乳のつまりには「ミルクスルーブレンド」、スムーズに卒乳したいママのための「卒乳ブレンド」など赤ちゃんとママの状況に応じて使い分ける専用ハーブティーです。
もし、あなたがどうしてもコーヒーでないと我慢できないというのでなければ、赤ちゃんのためにも母乳育児専用ハーブティーを試してみるのもいいかもしれません。
購入は『AMOMA』公式サイトで定期便となりますが、およそ1ヶ月分が入った1袋が1,851円(税抜)と価格も手頃なので試してみる価値はありますね。
また、妊娠期間、そして母乳育児の期間は長いようで短いもの。
母乳育児専用ハーブティーは、大切な赤ちゃんとママ自身のためにも良い選択肢だと思いますよ。
デカフェにする理由 まとめ
結論としては、適量であればコーヒーのカフェインは気にしなくてもよいということと、病気や体質によってデカフェが必要な場合は良質なものや全くのノンカフェインを選択することが重要だということですね。
逆に考えてみると、デカフェや【たんぽぽコーヒー】の存在自体が、コーヒーの味と香りがいかに人々に愛されているかを物語っていると言えるのではないでしょうか。
あなたは、たんぽぽコーヒーとハーブティーのどちらを選びますか?