二日酔いってつらいですよね。
お酒を飲むのは楽しいのですが、ついつい飲み過ぎてしまうと翌日、二日酔いで頭痛がしたり、吐き気がしたりとつらい思いをします。
そんな時、あったかいコーヒーや市販のドリンク剤などを飲む人は、多いのではないでしょうか。
また、二日酔いの時におきる脱水症状を和らげるためにスポーツドリンクを飲むのが効果的といわれているのを知ってガブ飲みしたり、二度寝したり、汗をかいたりと様々な工夫をこらして二日酔いと戦ってきたのではないでしょうか。
しかし、実は意外な飲み物が二日酔いに効果を発揮することが明らかになったというのです。
アルコールの代謝プロセスと二日酔いの症状
二日酔いによる頭痛や吐き気が生じる原因には、アルコールの代謝プロセスが深く関わっています。
まず、アルコールを摂取すると肝臓からADHと呼ばれる酵素が出ます。
このADH酵素が、アルコール内のエタノールをアセトアルデヒドと呼ばれる物質に分解します。
このアセトアルデヒドは、強い毒素を持っており、これによって二日酔いの症状が起こると言われています。
アセトアルデヒドについて詳しく知りたい方は「二日酔いの頭痛の原因とその理由」の記事を参照してください。
さて、このアセトアルデヒドを分解するのが、ALDHと呼ばれる酵素です。
このALDH酵素によるアセトアルデヒドの分解プロセスが進まず、アセトアルデヒドが体内に長く残っていると二日酔いの症状が長引くというわけです。
さらにアセトアルデヒドが分解されるとアセテートと呼ばれる物質になり、二日酔いの症状から開放されるという仕組みです。
簡単に言えば、二日酔いはアルコールの代謝がスムーズに進まないときに起きるといえるのです。
二日酔いに効果のある飲み物
みなさん、二日酔いに効果のある飲み物といったら何を思い浮かべますか?
水ですか?
お茶ですか?
それともコーヒー、スポーツドリンク、栄養剤?
いいえ違います。
その飲み物とは、なんと「スプライト」だったのです!
そう、みなさんもご存知のコカ・コーラ株式会社から販売されている超爽快炭酸飲料のスプライトです。
今回、中国の中山大学の研究チームが、二日酔いが生じる原因を調査し、57種類の飲み物を比較、検証し、各種ドリンクがアルコールを分解するときに働く2種類の酵素、ADHとALDHにどのような影響を与えるかを調査した結果、アセトアルデヒドを分解する働きのある酵素、ALDHが作用する過程をもっとも促進するのは、スプライトであることがわかりました。
なぜ、スプライトなの?って思うかもしれませんが、中山大学の研究チームの研究によると、スプライトを飲むことにより、アルコールの代謝スピードが速くなり、二日酔いの症状が生じる期間も短くなるというのです。
結果、アルコールを分解する酵素の働きを促進するスプライトは、二日酔いの症状軽減に効果を発揮するといえるのです。
二日酔いが長引く飲み物
二日酔いの原因のひとつであるアセトアルデヒドをALDH酵素により効果的に分解することで二日酔いから早く回復できることはお話したとおりですが、逆にALDH酵素の働きを阻害してしまう飲み物もあります。
そのひとつがハーブティーです。
ハーブティーには、様々な種類がありますが、中でもジャスミンティーとアルコールの相性が悪いのは有名です。
今回の研究結果によると、麻の実で作られたハーブティーもその相性の悪い飲み物のひとつにあげられるようです。
麻の実のハーブティーを飲むとADH酵素による分解プロセスが長くなり、さらにはALDH酵素の分解プロセスも抑制されるという結果がでました。
結果として麻の実のハーブティーを飲むと二日酔いの症状が長引いてしまうということです。
スプライトは二日酔いに効く!まとめ
スプライトに含まれる何らかの成分がアルコールを分解する過程に必要な酵素の働きを促進することはわかりましたが、どんな成分がどのような働きをするかまでは説明されていません。
結果として、なぜスプライトが酵素の働きを促進するのかは不明ということになります。
しかし、スプライトにアルコールの代謝を進めてくれるという思わぬパワーが判明したのも事実。
みなさんも二日酔いに悩まされたときにはぜひ試してみてはいかがでしょうか。
二日酔いに悩まされて「もう二度とお酒は飲みすぎない」って思うのですが、ついついまたやってしまいますよね。
つらい思いをしたのに何故また飲みすぎてしまうのでしょうか?
→二日酔いの後にお酒はもう二度と飲みすぎないと思う! ~お酒の飲みすぎを繰り返してしまう理由~