コーヒーを冷やして飲むという習慣は海外にはほとんどないようですが、日本では特に暑い夏の時期にはもはや欠かせないドリンクのひとつになっています。
アイスコーヒーは家庭でも手軽に作ることができ、その作り方にもいろいろありますが、特に3種類の淹れ方をご紹介したいと思います。
いずれも、コツをつかむと非常に美味しいアイスコーヒーを楽しむことができます。
究極のアイスコーヒーの淹れ方
豆本来の味と香りをアイスでも存分に楽しめる淹れ方です。
必要な物は、ネルフィルター、大きめのドリッパー、新鮮なコーヒー豆50g、耐熱サーバー、大きめの氷、沸騰したお湯450cc、細口ポット、温度計などです。
究極ということで、ネルドリップが理想ですがペーパーフィルターでもよいでしょう。
コーヒー豆は深煎りが最適で、やや細挽きにします。
氷も水も良質のものを使用しましょう。
サーバーの準備をしてコーヒーの粉を蒸らす
まず、サーバーに氷をたっぷりと入れておきます。
そこにドリッパーをコーヒーの粉の表面が平らになるように左右にゆすってからセットします。
90℃程度のお湯を細口ポットで円を描くように落としていき全体を湿らせたら、そのまま1分ほど蒸らします。
コーヒーの粉が膨らむ様子を楽しみながら待ちましょう。
蒸らし時間が経過したら、抽出に入ります。
コーヒーを抽出する
ドリッパーの穴の上あたりを狙って静かにお湯を落としていきます。
コーヒーの粉の層が一番厚い部分にお湯を落とし、粉の表面部分を崩さないように気を付けます。
この時、ドリッパーから落ちるコーヒーの滴が直接サーバー内の氷に当たるようにするのが重要なポイントです。
急速に冷やすことによって味と香りを保った状態で楽しむことができるのです。
コーヒーの最後の一滴まで氷で受けるようにしてドリップします。
この状態ではサーバーの中にまだたくさんの氷が残っています。
そのままではどんどん薄まってしまいますので、氷をとり除くために水で冷ましたドリッパーや茶こしを通してコーヒーを他のサーバーに移します。
これで、究極のアイスコーヒーが完成です。
香りのアイスコーヒーの淹れ方
香りと苦味が特徴で、透明感のある不思議な味わいのアイスコーヒーです。
豆の量が少なくてもたくさん作ることが可能な淹れ方です。
必要な物は、新鮮なコーヒー豆60g、水1リットル、ドリッパー、ネルフィルター(ペーパーフィルターでもOK)、マドラー、容量が1リットル以上のサーバー2個です。
コーヒー豆は深煎りが最適で、中挽きにします。
水は良質のものを使用しましょう。
サーバーの代わりに鍋やボールなどを利用しても大丈夫です。
先に抽出する
まずはコーヒーの粉をサーバーに入れ、そこに1リットルの水を注ぎます。
次に、マドラーやスプーンを使って30秒ほどゆっくりとかき混ぜます。
かき混ぜたら10分から1時間ほどそのままにしておきます。
この時、コーヒーの粉が水の表面でどんどん膨らんできますが、そのままにしておきましょう。
最後に濾過する
待ち時間が経過したら、再度マドラーやスプーンを使って軽くかき混ぜます。
最後にネルフィルターとドリッパーを使用して濾したら完成です。
冷蔵庫で冷やしてから飲んでも、氷を入れて飲んでも楽しめます。
水出しコーヒーの淹れ方
最も手軽にまろやかな味を楽しむことができるアイスコーヒーの淹れ方です。
必要な物は、新鮮なコーヒー豆70g、水出しバッグ、麦茶用の縦長ポット、お水1リットルです。
これでもう作り方がわかってしまったかもしれません。
コーヒー豆は深煎りが最適で、中挽きにします。
ここでも水は良質のものを使用しましょう。
濾過と抽出を一気にできて超簡単!
ポットに1リットルの水を入れ、コーヒーの粉を詰めた水出しバッグをそこに入れて、しっかりと蓋を閉めます。
新鮮な豆だとバッグがぷかぷかと浮かんでしまいますが、蓋をしてバッグが水からでないようにします。
あとは冷蔵庫へ入れるだけです。
冷蔵庫に入れて待つ
だいたい2日から3日で完成しますが、豆が新鮮なほど抽出時間は長くかかります。
濃い茶色になるくらいまでじっくりと待ちましょう。
新鮮な豆をじっくり抽出すると味わいもまた格別なものになります。
バッグから気泡が出てくることがありますが、これは豆に含まれていた二酸化炭素なので問題はありません。
専門店に負けない味と香りの水出しコーヒーを楽しむことができます。
この他、冷蔵庫に入れる代わりに「サーモス」という氷が溶けないタンブラーを使って簡単にアイスコーヒーを作る方法もあります。
サーモスについてはこちらの「サーモス真空断熱タンブラーの構造と検証!氷が溶けないグラス!お湯が冷めない!魔法のタンブラーは本当なのか!?」という記事を参考にしてください。
ホット&アイスコーヒーを同時に楽しむ淹れ方
最後におまけとして、ホットコーヒーもアイスコーヒーも同時に楽しみたいという場合の淹れ方をご紹介します。
基本的な作りかたは究極のアイスコーヒーと同じですが、違いは抽出する時に直接氷に落とすのではなく、いったんサーバーに落とすということです。
完成したコーヒーはそのままホットで楽しめます。
残りのコーヒーを氷のたっぷり入ったサーバーに流し込むとアイスコーヒーが出来上がります。
まとめ
コツをつかんでしまえば、とても美味しくアイスコーヒーを淹れることができます。
市販のアイスコーヒーは、品質の低い豆を使っていることも多く、香り不足やえぐみを感じることもあります。
一方、家庭でいい豆を使いひと手間かけて淹れた場合には、非常に上質のアイスコーヒーが楽しめます。
ぜひお試しください。