なんとロシアでビールは、お酒(アルコール飲料)ではなかったって知っていました?
ロシアと言えば極寒の国、度数の強いお酒を飲まずにはやってられないというようなイメージがありますが、比較的アルコール度数の低いビールはお酒ではないということでしょうか。
疑問に思ったので調べてみました。
ロシアでのビール
ロシアではアルコール10パーセント未満のものはアルコール飲料ではなく、これに該当するビールは食料品(日本で言う清涼飲料水)に分類されていたのです。
ロシアでは、世界保健機関が定める臨界値の2倍ものアルコール飲料を消費しており、飲酒による事件や事故が多く、これらの問題が指摘されていました。
アルコールがいかに有害か知るには「アルコールはヘロイン、コカイン、大麻、タバコよりも有害である」の記事を参考にしてください。
さて、ロシアを代表するお酒であるウォッカは、近年売り上げが30パーセントも落ち込み、変わってビールの売り上げが40パーセント増加していますが、これまでビールは清涼飲料水に分類されていたことから、法整備が進んでおらず、販売店に関する規制も無かったため、いつでもどこでも買える飲み物として広く普及していきました。
2010年には、ビールの税金を2倍にするなどの法処置を施しましたが、「ビールが世界中で愛されている理由」の記事で紹介したような効果があったのかビールの売り上げはさらに伸び、飲酒による事件や事故に歯止めがかかることはありませんでした。
そこで、2011年になってようやくロシア連邦議会はビールをアルコール飲料として分類する法律を可決したというのです。
やはり「おそロシア」アルコールの国です。
アルコールの規制
ロシアでは、飲酒規制は設けられておらず、18歳未満は購入禁止といった規制のみであり、ビールはお酒に分類されていなかったので未成年でも飲むことができ、飲酒による事故や事件の低年齢化が進んでいました。
未成年のアルコール依存症についてはこちらの「アルコール依存症の若年化が社会問題に!」という記事を参照してください。
また、ロシアと言えばウォッカのイメージがありますが、一般の多くの人が日常に飲むお酒は、ウォッカよりもビールを好んでいる傾向にあり、ビールの売り上げは伸び続けています。
特にロシアで有名なビールにバルティカという銘柄がありますが、味が良く、のどごしも爽快ということで世界各国に輸出され、日本でも楽天などで購入することができます。
さて、2011年に法律が可決され、2013年から施行された後は、他の酒類と同様にビールにも無許可での販売禁止、販売時間の制限、広告に関する規制も設けられました。
これにより、ようやく未成年者の飲酒による事件や事故に歯止めがかかるのではないでしょうか。
ビールが清涼飲料水!?ロシアでは酒ではない まとめ
ロシアのアルコール事情は、驚愕ですね。
ロシアと同じく共産国である中国にも法律によるアルコール規制はありません。
これらの国の経済が伸び、都市化が進むにつれ多くの問題が浮き彫りになってきそうです。
また、様々な国にその国独特の酒があります。
しかし、どこの国へ行ってもビールは大人気です!
ビールといえばドイツを連想しますが、ドイツ発祥のビールが何故ここまで世界中に愛されるようになったのでしょうか?
→ビールが世界中で愛されている理由 ~ビールを飲酒することによるドーパミンの効果~